【フェブラリーS】その勢いは天井知らず!/当距離実績に重きを置くべし!【阪急杯】

【フェブラリーS】その勢いは天井知らず!/当距離実績に重きを置くべし!【阪急杯】

02/19 (木) 美浦追い切りレポート #フェブラリーS

2/22(日)東京11R フェブラリーS(GⅠ)

中東との兼ね合いがあって粒揃いとは言えなかったここ2年と異なり、チャンピオンズCの上位陣が顔を揃えた今回は一気にレベルUP。
柴田卓哉
柴田卓哉

その中、やはりダブルハートボンドには敬意を表すべき。

デビューが3歳8月と遅れた上に、そこからの連勝後には骨折によるブランクがあったように歩みは遅かった。つまり、軌道に乗ったとなればその勢いは天井知らずに。

特殊な馬場でスピードにモノを言わしてのレコード勝ちだったみやこSも驚かされたが、直後では力を要するダートに様変わりしたGⅠでも底力を見せつけた。そこは1000m通過60.3秒とタイトな流れにあっても落ち着いた運びから直線では追い出しを待つ余裕さえあったし、内から前に出られそうになってからの二枚腰も。

ワンターンのマイルは初でも、流れ如何で抑える競馬が可能といったセンスが証し立てた直後。連勝を視野に入れた。
柴田卓哉
柴田卓哉

チャンピオンズCが3回目の2着で、衰えどころか、未だに歩みを止めていないウィルソンテソーロ

確かに、5歳時の当レースでは8着と退いた。けれども、その前年秋から使い詰めで、暮れの大井を使って以降、立ち上げまでに時間を要したし、前目で運んでの自滅と全て噛み合わなかったとして良い。

逆に、今回は東京大賞典を挟まずに先月下旬から在厩で段階を追っての強度UPがある。ラスト2週で同じ相手に対していずれも脚色劣勢だったが、追走した分でフォーム自体には力感があるし、しまい重点だった前回時よりハード。

何より、上手く矯めを利かせつつ運んだのが南部杯で、久々のマイルだったにも関わらず、ラストは独壇場。同じ左回りといった点でも信頼に値する。
柴田卓哉
柴田卓哉

ラムジェットを警戒すべき。

中東遠征での失敗が尾を引いて昨夏まではスランプに陥っていた一方、秋からは上昇気流に。しまいに賭けるタイプにとって極めて不利な馬場の中、上がり最速だった2走前があった上に、待機策が嵌る展開だったとはいえ、直近のGⅠで3着に食い込めたから。

そもそも、3歳暮れの東京大賞典では絶対王者のフォーエバーヤングに対し0.3秒差だった上に、ウィルソンテソーロとであれば同タイム。無論、ユッタリと運べる中距離で長く脚を使ってこそといった面はあるが、3歳冬の当舞台が突き抜けた結果の1.36.3秒。

キャリア5戦目にして同日のフェブラリーSに劣ること0.6秒だったのなら、守備範囲とできるし、府中での破壊力は折り紙がついているわけ。
柴田卓哉
柴田卓哉

昨年の覇者コスタノヴァも当然ながら俎上に載る。

そのGⅠゲット以降、連敗が続くが、小回りの交流重賞では威力半減にも納得が行くし、秋・武蔵野Sは出遅れが致命的。3歳に差をつけられたとはいえ、とても届くと思えぬ位置からの伸びは能力と府中適性のなせる業。 しかも、夏場のリフレッシュが仇になった形で、1週前がその過程での初併せといった進み具合で8分がやっと。

対して、早目の美浦入りで丹念な乗り込みの成果がシャープなラインに表れている。唯、最終追いが1F手前からの反応が鈍く、先行馬に並びかけたのがゴール寸前。昇り調子だった昨冬には及ばない。
柴田卓哉
柴田卓哉

シックスペンスは渾身の仕上げ。

DWでの追い日1本目からして質の高いパートナーを選んだし、どうにかセーブを利かせた直前などは、シャープさを伴った大きなストライドで持ったままのラスト11.5秒が迫力満点。暮れの中京は折り合いを欠いたのが全てだったから、そこからの1F短縮なら自分のスタイルで進められそう。

とはいえ、理想的なレース運びだった南部杯が完敗。その時点ではダート未経験だっただけに、上積みはあろうが、ウィルソンテソーロとの格差は如何ともし難い。
柴田卓哉
柴田卓哉

それならばナチュラルライズ

引くに引けぬ態勢になった東京大賞典では大きく退いた。しかし、半ば引っ掛かった状態のまま後続に水を開けた6月・大井が示す通り、類稀な身体能力には太鼓判を捺せる。

無論、少しでも緩めると制御不能になりそうな様子は未だに消えぬ。が、単走のみといった過程で丁寧な仕上げだし、4度目のハロー明けで周りの馬が少ない状況だった直前には、鞍上とのコンタクトがより密になって体のパワーが全て地に伝わって推進するかのよう。

距離短縮+ワンターンが追い風になるイメージで、実際に2歳11月の当舞台が優秀な時計での差し切り。前後半差が3秒といったペースに乗じたとはいえ、控える形からの破壊力を証し立てているではないか。その戦法なら大勢逆転まである。

2/21(土)阪神11R 阪急杯(GⅢ)

東より1週早い開催替わりで、阪神が舞台になっての関西メインは土曜・阪急杯。

1着馬には高松宮記念の優先権が与えられるが、そのGⅠには直結しづらい芝1400mだけに、当距離の実績に重きを置くべきか。
柴田卓哉
柴田卓哉

となれば、昨年の覇者カンチェンジュンガに触れなければならぬ。

何せ、OP入りしての初勝利が5歳冬の当レースで、そこでは追走に余裕が生まれた上に、大外強襲と強さを実感させた。確かに、外差しが利く時期の京都で外回りと条件が揃った。一方、秋のGⅡ勝ちが開幕週だったのなら、大きなビハインドにならぬ筈。

しかし、昨2月に至る過程では、1週前に坂路49秒台を叩き出せたのに対し、馬場が悪かったとはいえ、そこまで動けていないのが今回。別定58キロといった点でも評価は下がる。
柴田卓哉
柴田卓哉

逆に2年連続で2着と、阪急杯に限れば高いレベルをキープしているアサカラキングにはスランプ脱出の気配が。

そのきっかけが暮れに着用したブリンカーで、上手くゲートを出られなかったゆえ、ダッシュがつかずにスムーズとは言えぬ道中から、直線は伸び伸びと走れないインを選択せざるを得なかったにも関わらず、最後まで集中を切らさなかったのだ。決して充実したメンバーでなかったとはいえ、長足の進歩と捉えて良い。

元々、急かされるスプリント戦よりは芝1400mで真価発揮といったタイプで、阪神は1勝2着1回。坂路での一番時計をマークして臨んだ昨2月より遅い追い切りタイムだったことに物足りなさを覚える向きもあろうが、入りが遅かったように、コントロールが容易くなってきたとの解釈を優先させたい。
柴田卓哉
柴田卓哉

直近で変わったのはレイベリングも同様。

再び着けたチークPと息を入れつつの離し逃げが功を奏したわけ。けれども、こちらを後続が甘く見た分、前半3F36.0秒に近いラップを刻めたように、恵まれた。テンションを抑える単走のみのメニューだが、馬体のハリ◎で高いレベルで安定している反面、OP入りしての初勝利だった一昨年秋の新潟。阪神の坂を乗り切れるか?
柴田卓哉
柴田卓哉

それならばマイネルチケット

先月には前を捕らえられずの2着。が、向正面で力みがあったゆえ、必要以上に丁寧に運んだ結果、逃げ馬より0.8秒速い上がりタイムでも及ばなかった。とはいえ、久々で実質2本だった8月以降は着実にレベルUP。何故なら、9、10月にはタイム差なしで、そこでの勝ち馬はOP入りしても大威張りできる足跡を既に残しているから。

スムーズさが増す芝1400mなら更に。実際、京王杯2歳Sではパンジャタワーに対しての0.1秒差があって、それが確固たる根拠に。前回時を1秒以上詰めての坂路52.6秒だった追い切りを含め、上積みしかない。

柴田卓哉
清水成駿の直弟子

柴田卓哉

調教 新馬

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。