【阪神大賞典】昨年と比べ、劇的なまでの進境ぶり!/人気薄ながら、それを覆す潜在能力!【愛知杯】

【阪神大賞典】昨年と比べ、劇的なまでの進境ぶり!/人気薄ながら、それを覆す潜在能力!【愛知杯】

03/19 (木) 美浦追い切りレポート

3/22(日)阪神11R 阪神大賞典(GⅡ)

春・天皇賞へのステップとして格好になるのが、阪神・日曜メインの阪神大賞典。コースは違えど、本番と同じようにスタミナを問われる長丁場だからだ。

柴田卓哉
柴田卓哉

その中、やはりアドマイヤテラが主役を張ること請け合い。

確かに、暮れのGPはあえなく退いての11着。しかし、初中山ゆえ経験値で劣ったのに加え、秋3戦目で追い切りの坂路が冴えなかったように、ピークを過ぎていたのではないか。要は、リフレッシュの効果は計り知れぬわけ。

現に、コースでは強く追わなかったこれまでと異なり、1週前の長目追いでは5F63.8秒と自己ベストを大きく更新した上に、直前がポリと進化が伝わる過程を踏んだ。まだ成長過程にあった3歳時の菊花賞で2着争いを演じた元値の高さを如何なく発揮しそう。
柴田卓哉
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2歳9月に初勝利を挙げて以降、昨4月まで勝ち星に見放されていたアクアヴァーナルは、当カテゴリーに転じて開花。

特に、格上挑戦だった年明けは3走前に負かされた馬を完璧に封じて着差以上に余裕があった。唯、スローの番手でノープレッシャーと、52キロのハンデを最大限生かせる状況であった。別定のGⅡと格段に厳しくなったのなら、抑えの評価が妥当に。
柴田卓哉
柴田卓哉

ダノンシーマには昇り竜の勢いが。

実際、11月・京都では同斤のアクアヴァーナルを下しているのを含め、3連勝中。特に、2着馬との追い比べになった直近では、ラスト2Fが11.3秒→11.1秒を刻む中、鋭さ満点での差し切りが‘強い’のひと言。

一方、そこでの上がり32.7秒が2000mに対するポテンシャルを証し立てている。ステイヤーの部類に入る体型なのは確かでも、一気の距離延長がどう出るか?
柴田卓哉
柴田卓哉

それならばファミリータイム

3歳の未勝利戦が番組から消えた一昨年の12月が初勝利だったほどの奥手。従って、戦績を振り返る場合、勿論ながら4歳を迎えてからだけに絞るべきだし、極端に言えば昨夏以降をサンプルにすれば良いだけ。

実際、自身にとっては忙しい距離だった初OPの中日新聞杯こそ個性を生かせなかった反面、上手く息を入れながらの逃げが功を奏した直近のGⅡでは惜しい2着。勝ったゲルチュタールとの比較であれば、昨6月には5馬身つけられていたのに対し、クビ差といった点に劇的なまでの進境ぶりが表れているではないか。

1週前のコース追いが長目からで締めの坂路がやはり53秒台とルーティーンをこなせたことでも高いレベルで安定している。
柴田卓哉
柴田卓哉

あとはレッドバンデ

2勝クラスを勝ち上がったばかりで額面上では家賃が高い。けれども、その2月は残り5Fがオール11秒台だった中、最も速かったのがラスト1Fで、それが逆手前でモタれ加減だったから凄いし、伸びしろも◎だということ。

しかも、実質の追い切りだった1週前などは、前回時以上に体を使い切れるようになった結果、ラスト11.1秒と鋭さに磨きをかけている。未だ準OPとはいえ、昨秋のセントライト記念では僅差3着とGⅡでも臆するシーンなしで、日経新春杯を制したアドマイヤテラの牙城に迫ること必至。

3/22(日)中京11R 愛知杯(GⅢ)

2週目を迎える中京での注目レースは日曜の愛知杯。
柴田卓哉
柴田卓哉

時期を移したのが昨年からとまだ傾向を掴めるには至らぬ中、支持を集めるドロップオブライトの信頼度は高い。

5歳夏のCBC賞制覇以降、その距離では頭打ちになっていたが、マイルに転じた4走前に復活を果たした。これは、ゲートの出が鍵になるタイプになったゆえ、リカバリーが容易くなる距離が新たな面を引き出すことになったが為。

加えて、牡馬に混じった直近は高松宮記念の前哨戦だったにも関わらず、上手く流れに乗った挙句、直線での脚は堅実そのもので、牝馬限定戦での優位は火を見るよりも明らか。GⅢ勝ちのあるのが中京とコース適性にも折り紙がついている。
柴田卓哉
柴田卓哉

けれども、上昇気流に乗る4歳勢がそれを脅かす存在に。まずはマピュースで、スローに乗じたとはいえ、昨夏のGⅢ制覇が中京だったことが根拠のひとつに。

更に、ダートに転じた今季初戦の根岸Sが、芝を通じても1400mが初だったにも関わらず、追走に苦しくなるシーンがなかった上に、突き抜けるほどの伸びでなかったにしろ、最後まで脚を使えたのが示す通り、距離適性を実感できたのが何より。

実際、秋2戦目の秋華賞では、包まれた以上にハミを噛んだことが流れ込むだけだった要因。しかも、前回時の1週前が集中し切れぬままのフィニッシュだったのに対し、今回は鞍上とのコンタクトが密になった上での反応が鋭くなっている。分の悪い別定56キロでも。
柴田卓哉
柴田卓哉

チェルビアットも覇権争いに加わる。

対ドロップオブライトであればターコイズSで大きく劣った。が、出遅れて流れに乗れずに自己完結といった総括で良いだけに、度外視できるし、直近では味な立ち回りでの2着と順等に巻き返せた

開催が進んで荒れた芝だったことを考えれば立派だし、遡れば昨春のNHKマイルCで際どかったように、底力も文句なし。また、初勝利直後の桜花賞TR2着が当距離での直線一気。多少位置取りが悪くなってもそれを補って余りある決め手が引き出されるということ。
柴田卓哉
柴田卓哉

連覇を狙うワイドラトゥールも俎上に載せるべき。

確かに、その昨3月は前半3F32.7秒といった心臓破りのペースで進んだ分、待機策が嵌った。それだけなら他力本願で信頼度は今ひとつといった見立てになるが、自分のスタイルに徹した2走前はレコードで決したGⅡで目の覚めるような脚を繰り出してのクビ差だったからもう本物。

加えて、その一連は馬体細化を避けるテーマを持ちつつの仕上げだった分、間隔を開けて臨むのはプラスに働く筈。現に、4歳時の当鞍に向けての追い切りが芝コースでの軽目(5F73秒を超える時計)だったのとは逆に、坂路での一杯追いさえあった中間を経ての直前がCWでの1F11.0秒。目論見以上と見做せる。
柴田卓哉
柴田卓哉

人気薄ながらそれを覆す潜在能力を買ってナムラクララを抜擢したい。

今季初戦の小倉では伸びる雰囲気のない直線で結局は流れ込んだだけ。けれども、Bコースに替った週で内に分が良い中の大外枠と厳しい状況だっただけに仕方ないし、1200mに転じてからの3戦で一定以上の成果を得た反面、急がされることでなし崩しにもなるわけで安定味は今ひとつ。

逆に、当距離と中京替りがきっかけになるのは容易にイメージできる。何故なら、【2-1-0-0/3】のコース実績と共に、キャリア4戦目だった昨1月がひと際光っているから。そこでは、位置を取って進んだ結果、長く脚を使っての1.21.1秒。

その時点でさえ、ほぼ同じ前半のラップだった翌週の古馬2勝クラスを0.3秒凌ぐ優秀な時計で、当舞台での高いパフォーマンス自体にスポットを当てれば良いだけ。1度使ったことで立ち上げがスムーズだったし、同じ脚色ながら前回時を上回る坂路での4Fとラストを叩き出せた追い切りも追い風にできる。大勢逆転が見えてきた。

柴田卓哉
清水成駿の直弟子

柴田卓哉

調教 新馬

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。