【新潟記念】斤量と馬場、コース取りの差が明暗分ける!/危なげない完勝で暮れの大舞台へ弾み!【中京2歳S】

08/30 (日) 妙味解析!回顧ファイル
FILE:8/30(日) 新潟8R

新潟記念(GⅢ)

返し馬辺りから本格的に雨が降り始め、レース直前にはスコールのような本降り。各馬に主張はなくサヴォーナがジワッとハナに立つ落ち着いた流れ。前半600m通過は36秒3で1000mの通過が60秒6。内5頭分ほどを空けながら各馬が折り合い重視のポジションで直線へ向き、残り600mからの伸び比べとなった。

先頭で粘るサヴォーナをめがけて残り400m辺りからダノンシーマが先頭に立ったが、馬群の最内を突いたゾロアストロも負けじとひと伸び。なかなか前が開かなかったロデオドライブも残り200m過ぎからようやく進路を見出して急追を見せたが、先に抜け出していたゾロアストロにはアタマ差及ばず②着。ゾロアストロが押し切り、最後にひと伸びを欠いたダノンシーマが③着となった。

雨の影響でラストは12秒0を要したとはいえ、レース上がり34秒2で後半の1000mが59秒0と前後半で1.6秒の差が付いた後傾ラップ。ポジションと斤量の差は少なからず出た印象を受ける。

勝ったソロアストロは出走馬の中で最も軽い55キロでの出走。3列目の内目で折り合いをつけ、直線は馬群の最内を突いて抜け出した。各馬が内を空けて走っていたこともあり、抜け出すタイミングに困ることはなかったが、比較的荒れた部分から押し切れたのは斤量の恩恵があってこそだろう。G1馬5頭を撃破したとはいえ、特殊な状況下だったのも確か。評価は慎重にすべきかもしれない。

勿体ない競馬になってしまったのは②着ロデオドライブ。正攻法で折り合いをつけて手応え十分に直線に向いたものの、しばらく前が壁になってしまいゴーサインが出せたのは残り200mを過ぎてから。最後の弾け方とゾロアストロとの斤量差からすれば、スムーズなら勝っていたのは恐らくこちらだろう。

ゾロアストロが突いた内を続く選択もあったかも知れないが、進路があくのをジッと耐えた分だけ脚が溜まった感もあり、この辺りの是非は難しい。いずれにせよ、春から気性の成長が見られ距離にメドを立てられたのは先に向け明るい材料。

①②着馬と比較して一手先に仕掛けたのがダノンシーマ。結果は③着でも時計差無しなら内容は評価できるもの。このペースで最後にギアが上がり切らなかったのは雨の影響に思え、良馬場でなら結果もまた違ったかもしれない。


─次はココに注目!─
7人気5着
アーバンシック


上がりの勝負で後方位置から差し込んできた脚に復調は感じられた。鞍上からは馬場が合っていないとのコメントもあり、馬場や59キロの斤量も踏まえると戻ってきている手応えはつかめたはず。

反動も気になる馬場で今後の調整に目を光らせる必要はあるが、昨年⑤着と好走した天皇賞秋へ向け無視できない走りはできたように思える。

(執筆:久光匡治)


FILE:8/30(日) 中京7R

中京2歳S(GⅢ)

勝ったのは単勝1.7倍の断然人気にこたえたジーティーマイカ。まだやんちゃな面が残っており返し馬でも頭を上げたりしていたが、レースになると逆にズブい位の行きっぷりでキッチリと折り合っており、正しく実戦向きと言えるレース内容。

余裕綽々で直線半ばまで外から楽に差を詰め、軽く仕掛けた程度で他馬を抜き去る強い内容での勝利。管理する前川恭子厩舎の初重賞制覇に花を添える勝ち方だった。

これで新馬戦から2戦続けての圧勝とモノの違いを見せつける内容だったし、普段のしぐさとは逆の2歳牝馬らしからぬ大人なレースぶりも光っており、暮れの大舞台でも主役を張れるヒロイン候補が誕生した。

勝ち馬同様に②着にもこの夏の活躍が目立っているシスキン産駒のシスキンブルームが入線。好位のインで脚を溜め直線も内からスルスルと抜け出すレース巧者ぶりを見せていた。

小倉で未勝利戦を勝ち上がった当時は線の細さが残っていたが、今日はプラス18キロと短期間に大きく馬体を増やしての出走。一戦ごとの確実に成長がうかがえ新馬戦で敗れたビスケットサンドを逆転しての好走となった。

まだ馬体は大きくなっても良い余地を残しているし、叩きながら成長していく典型的なタイプ。このまま上昇カーブを描ければ早いうちの重賞制覇も夢ではなさそうだ。

道中はジーティーマイカと同じような位置取りだったが、内を突き何とか③着を確保したのが2番人気ビスケットサンド

直線坂上で前が開かない不利こそあったが、ここまでが精一杯という内容。②着のシスキンブルームとは違い、馬体重はプラス2キロと新馬当時からの大きな上積みがなかった事で逆転を許した事も確かだろう。

ただ、秋華賞⑤着のモリアーナを姉に持つ血統でまだまだこの先の伸びしろは大きい馬。一息入れてジックリと成長をうながせば大きな舞台まで駒を進める可能性は十分で、マークはしておきたい。

3番人気に推されたサンタンジェロはスタート後に折り合いを欠いてしまう若さが目立った一戦。前走同様の終いに賭けた競馬が理想だし、母系には名牝がズラリ揃った良血馬。ここで終る馬ではなく、今後の成長に期待したい。


─次はココに注目!─
7人気4着
ジャスパートレノ


デビュー戦はダートだった馬だが、抜群のダッシュ力を見せハナに立つスピードは流石と言えるもの。一瞬、同厩舎のバクソウシャチョウに内をスクわれかけたが、ハナを主張するとあっという間に後続を引き離す韋駄天ぶりを発揮した。

直線で内外から①②着馬に交わされてからも渋太い粘りを見せており、初芝でこれだけの芸当が出来たのは力のある証拠。

今回は使うレースがなく芝を試されたが、歩様の硬さがある馬で本質的にはダートが主戦場となるタイプ。短距離ダートの路線に戻ればかなりの出世が見込めるハズで覚えておきたい。

(執筆:持木秀康)


久光匡治
二天一流ホースマン

久光匡治

調教 美浦 取材
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従来、専門家がその道一本で務めあげる取材と調教。その双方を股にかけ、場所を選ばず活躍する二天一流ホースマンとは彼のこと。馬・人の両側面からあらゆる可能性を探り、時には上位人気馬を印から切り捨てることも辞さない予想スタイルはまさに天衣無縫。優馬の産んだサムライが、今日も未踏の道を征く。 (担当厩舎:青木、奥村武、粕谷、加藤士、萱野、平岩、堀内、室井、和田郎)



関西トレセン捜査班
栗東センバツ記者陣

関西トレセン捜査班

情報 栗東

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