【府中牝馬S】自分の強みを押し出して連覇達成!/格上の意地を見せて見事な復活劇!【しらさぎS】
FILE:6/21(日) 東京11R
府中牝馬S(GⅢ)
後方を気にせず先手を取り切ってからもラップを落とさず逃げるセキトバイースト。1000m通過58秒9は馬場状況を考えるとやや速い流れだが、非常に気分良く駆けられたこともあって最後までバタッとは止まらず、最終的には後続に影も踏ませぬ3馬身差の圧勝となった。
勝ったセキトバイーストは昨年の勝ち馬で、当レース連覇となる勝利。その昨年は好位から運んで直線の追い比べから抜け出た勝利だったが、今年は自ら主導権を握って後続を寄せ付けなかった。ポジションは違う中での連覇になった訳だが、この2年のレースラップを見比べると、セキトバイーストのキャラクターは割とハッキリする。
2025年(良) 12.6-11.0-11.9-11.7-11.7-11.7-11.5-11.7-12.2 (1.46.0)
2026年(稍重) 12.7-11.3-11.5-11.7-11.7-11.5-11.5-11.6-12.0 (1.45.5)
序盤で目がいくのは2ハロン目と3ハロン目のラップだが、これは他が逃げたか自分が逃げたかの違いだけで、合算は0.1秒の差で相殺されているもの。2年とも1000m通過が同じ58秒9で、中盤以降のラップが酷似している辺り、実際に勝ち切った昨年に続いて自分の形に持ち込めたのが何よりの勝因である。
とはいえ、昨年よりも馬場が悪く、ハンデも0.5キロ増えた中で時計を短縮した結果は立派。今後も消耗度の高い持久力戦で強さを発揮するキャラクターであるのは覚えておくべき要素であり、自分で逃げるという、選択肢に幅が出たことは収穫といえるだろう。
好位で追った各馬が追走に脚を使わされ失速する中で台頭したのが、後方の位置から内目を突いたウイントワイライト。1800mは初めてだったが、ダイワメジャーの肌に父レイデオロという血統構成からすれば、こなせて良い下地はあったか。序盤から消耗を抑えて距離損も最少限に収めた鞍上の進路取りも見事だった。
中団のインからそのまま内を抜けてきたミアネーロは、一旦は完全に②着浮上の形を作っての③着。中距離でもそれなりの脚が使えるように、体力の下地はしっかりした馬。馬場などの影響で伸びあぐねる馬も多かったが、前走後に一息入れて状態も持ち直していたようで、久々にこの馬らしい渋太い伸びを見せた。
④着マカナは50キロの軽ハンデと最内枠を活かして④着に健闘。結果的には①~④着馬は全て道中で内を回ってきた馬たちで占められており、渋った馬場と淀みないペースで消耗度が増したレースの中身がこの結果を生み出したかもしれない。
それを思うと、後方から外を回したコガネノソラの⑤着は評価に値する結果。トップハンデであったことも加味すれば、今回は諸々の要素が噛み合わなかったのが敗因と考えておきたい。
─次はココに注目!─
1人気14着
ヴァルキリーバース
パドックは二人曳き。テンションは良い塩梅に収まっているように見えたが、馬場入りから返し馬で動かすとゼッケン下は大きく白い発汗の跡が見えていた。
スタートが決まったことで好位置での追走は叶ったものの、勝負所では狭い馬込みの中でかなりストレスの掛かる形。渋った馬場状態も実戦経験が少ないこの馬には結構な試練になっただろうし、それもあって最後までマトモに脚を使える場面は無かった。
戦歴やこれまでの走りからして、この結果が実力でないのは明らかだろう。今回に関しては好意的に『良い経験になった』と割り切って考えてあげたいところで、綺麗な馬場での巻き返しに期待を残しておくべき。
(執筆:久光匡治)
FILE:6/21(日) 阪神11R
しらさぎS(GⅢ)
道中は中団の外目でジックリと脚をため、直線に向くと馬場の一番良い外目に出してジワジワ進出。ゴール前で先頭に並びかけると最後は底力を発揮して後続をねじ伏せた。
3歳時に毎日王冠を勝ち上がった後、2年半以上勝ち星から遠ざかっており、往年の力は出せないと思われた事で伏兵扱いになっていたが、まだ終わっていない事を証明。未勝利勝ち以来の阪神コースに戻ったのも大きくプラスに働いた。
元気な6歳馬だし、阪神コースへの相性の良さが判明した事からも秋に向けて一息入れてリフレッシュすれば、まだまだ暴れる可能性は高い。次走は不明だが、レースぶりに注目したい。
②着には去年のこのレースの覇者キープカルムが入線。同馬もその後の成績が今一つで今年も6番人気に甘んじていたが、見事復活に成功。
道中は勝ったエルトンバローズの後ろで同馬をマークし、直線も真後ろを付いて回ってゴール寸前で他馬を差す形。スムーズにレースを運べた事もあるが、この時期とやはり阪神コースが後押ししたのも確か。昨年勝った坂井騎手に手が戻った事も功を奏した。
1番人気に推されたエコロアルバは直線外から良く伸びてゴール直前に③着を死守。今日もスタートが一息で後方からの競馬になったが、何とか責任は果たした様子。
斤量の53キロが味方したとはいえ、この時期にトップクラスの古馬相手にこれだけ戦えたこと自体、素晴らしい内容といえるもの。重馬場の朝日杯FSで④着だった阪神の渋った馬場も同馬に味方した事は確かだが、この夏一気に化ける可能性は十分。見守っておきたい。
4番人気のサイルーンは⑭着に大敗。今回は輸送が堪えたのかマイナス16キロと大きく馬体重を減らしていたし、いつも以上に気負いが目立っていたのも堪えた感じ。
長期ブランクを克服して好走を続けていた能力は確かなもので、今後ジックリと静養して本来の姿でレースを迎えられれば、巻き返しは必至だろう。
─次はココに注目!─
2人気9着
ファーヴェント
着順こそ大きなものを拾ってしまったが、②着馬からは0.3秒差。直線狭いところを上手いハンドル捌きで追い上げたが、馬場の良い外から伸びてきた馬たちに一気に交わされてしまっただけ。
気性の粗さは相変わらずだが伸びしろはかなりあるし、今回も上手く外に出せていれば結果は違ったハズ。成長次第で重賞は手の届くところまで来ており、次走以降の巻き返しに期待したい。
(執筆:持木秀康)
二天一流ホースマン
久光匡治
GⅠ・重賞◎
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従来、専門家がその道一本で務めあげる取材と調教。その双方を股にかけ、場所を選ばず活躍する二天一流ホースマンとは彼のこと。馬・人の両側面からあらゆる可能性を探り、時には上位人気馬を印から切り捨てることも辞さない予想ス タイルはまさに天衣無縫。優馬の産んだサムライが、今日も未踏の道を征く。 (担当厩舎:青木、奥村武、粕谷、加藤士、萱野、根本、堀内、和田郎)
優馬1面の名奉行
優馬
持木秀康
栗東の調教班に所属。優馬の1面にてコラム「オフコース 持論(もちろん!)」を掲載、2016年天皇賞・春にてカレンミロティック(13番人気2着)に単独◎を打ったことは現在でも語り草。推し馬サロンでは関西トレセン捜査班にて予想を提供。


