【NHKマイルC】スケールアップ顕著な東の刺客/ここは単なる通過点!【エプソムC】

【NHKマイルC】スケールアップ顕著な東の刺客/ここは単なる通過点!【エプソムC】

05/07 (木) 美浦追い切りレポート

5/10(日)東京11R NHKマイルC(GⅠ)

例年通りに多士済々となったNHKマイルCは、皐月賞からの巻き返しを図る実力馬2頭の動向が最重要事項。

柴田卓哉
柴田卓哉

まずはカヴァレリッツォ

そこでは、最内枠からスンナリと位置を取ってスムーズに運べたわりに、早々と退いた。折り合いもついていたから距離への限界が明らかになったと同時に、コーナー4回でストレスが溜まって自己完結したと推察できる。

加えて、プラン通りだったにしても、久々でレース勘に問題があったのは想像に難くない。実際、1週前の坂路51.8秒が自己ベストと覚醒。中京での初勝利が衝撃的だったゆえ、むしろ左回りに替わることでパワーUPしそう。真価発揮は目に見えている。

柴田卓哉
柴田卓哉

逆に、アドマイヤクワッズには首を傾げざるを得ぬ。

勿論、明らかに不向きな舞台に臨んで、積極策も手伝っての甘さが、本番の皐月賞ではより顕著になっただけに、マイルなら違うとして良い。

とはいえ、中間の3頭併せが脚色一杯で、一見してハードに映るが、ラップとしては緩い。結果、稽古が実にならぬ現状を否めず、成長力に課題がありそう。

柴田卓哉
柴田卓哉

朝日杯組からではダイヤモンドノットも。

というより、こちらにこそGⅠ馬の資格を有する。使いつつ成長を促す形が功を奏したと共に、実戦を確実に身にできるのがセンスの表れで、2走前は決して楽なペースでない中、勝ち馬の立ち回りに分があって、出し抜けを食わされたから、能力が互角なのは妥当。

加えて、前目を窺いつつ最後で弾けさせるパターンでこそ。現に、その形での強さが本来の姿で、京王杯やファルコンSでは次元が違い過ぎた。それが同じ左回りだったことでも、今回でピークに達するのではないか。

柴田卓哉
柴田卓哉

朝日杯4着エコロアルバはそれ以来。

冬場に思い通り調整が進まなかった反面、帰厩後には、皮膚の薄さと毛ヅヤには目を奪われる一方、どうも立派に見える憾みが。

無論、キャリア2戦目で決めたGⅢでの大外一気が衝撃的だったから、迫力ある調教に納得が行く。しかし、これまでが弓を引き絞るかの如くの待機策があったからこその末脚。実際、出負けがあって、三分三厘からの仕掛けで勝ちにいった暮れは最後の最後で甘くなった。やはり戦法は限定されるし、太目も残る段階。連下一杯といったところか。

柴田卓哉
柴田卓哉

美浦勢からならロデオドライヴを措いて他なし。

キャリア3戦で未完成なのは重々承知しているし、前走から間隔が詰まっているが、ニュージーランドTからの過程で突出した時計もなし。

唯、よりバランスに秀でてきたのと共に、皮膚が透けて見えるように、前回時からでもスケールUPが明らか。そもそも、最後は流す余裕があった2戦目の1.32.1秒が並大抵でない。口向きの悪さが祟って取りこぼした直近を思えば、身体能力がダイレクトに結果に繋がる、大箱のコースに替わることも大きなプラスになろう。

5/9(土)東京11R エプソムC(GⅢ)

土曜メインは、6月から前倒しになって2年目になるエプソムC。昨年、レコードで決したように、高速ターフへの適応力が鍵になる。

柴田卓哉
柴田卓哉

そうなればトロヴァトーレが浮上する。

何故なら、ステップUPの段階からマイルに照準を定めて、持ち時計を含め、ハイパフォーマンス。特に、2月などは直線で他馬との接触も何のその。それは、今季を迎えての筋肉量UPに由来する豪快な身のこなしに表れている。

唯、自分のスタイルに徹したとして、1800mでマイル同様の切れが生まれるか?

柴田卓哉
柴田卓哉

カラマティアノスの充実ぶりには脱帽するしかない。

昨秋からはダート転戦を含め、試行錯誤があった反面、レコードで決したその11月が、格好の鍛錬になった模様。それが年明けからの快進撃に繋がった。

事実、ユッタリと流れた中山金杯が巧みなコーナーワークで結果的に競り勝ったし、やはり上手く流れに乗った挙句の1.45.4秒と、中山記念では1800mになって潜在部分が露わに。それがGⅡだったから、GⅢの今回なら相手関係で断然優位に。

しかも、より張り詰めた馬体になって、それを目一杯伸ばした滑らかな動き。何せ、1週前のラストが11.1秒で追い切りが11.2秒と前回時を凌ぐ稽古だったとなれば、ここはステップに過ぎぬわけ。


柴田卓哉
清水成駿の直弟子

柴田卓哉

調教 新馬

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。