【フローラS】お誂え向きの流れを味方につけて末脚全開!

【フローラS】お誂え向きの流れを味方につけて末脚全開!

04/26 (日) 妙味解析!回顧ファイル
FILE:4/26(日)東京11R

フローラS(GⅡ)

スタートでの大きな遅れはなかったが、戦前からの予想通り、どの馬の主張もない序盤戦。押し出されるようにリアライズルミナスが出て行ったが、向正面で外からスタニングレディが無理に抑え込むのを嫌って先手を取って行った。

1000m通過は61秒3と、開幕週を思えば超の付くスロー。完全に瞬発力の勝負になり、馬場の真ん中を人気のラフターラインズが突き抜けて①着。後ろを追随して伸びたエンネが②着に飛び込み、前受けからリアライズルミナスが③着に粘り込んだ。

レースの上がり③Fは11秒3ー11秒2ー11秒1と加速を続けての33秒6。この数字は近10年で最も速い数字でもある。その割に着差が付いたのはメンバー内での脚力差という部分だろうが、これだけラストに特化した流れとなると、本番に直結するとは言い難い印象を受ける。

これまでのキャリア全戦で最速の上がり時計をマークしてきたラフターラインズにとっては今回の展開はお誂え向きだったかもしれないが、課題のスタートは相変わらず伸び上がるような発進だったし、道中でスムーズな進路が取れたのは遅い流れと12頭立てという走りやすい状況があってこそ。

フルゲートが予想される本番ではスタート難はやはり不安材料になるし、直線だけの軽いレースになり、真の意味で距離への対応を試せなかったのは懸念される材料か。勿論、本番が今日のようなレースになる可能性もない訳ではないが、不安を払拭せぬまま迎える本番であると覚えておきたい。

1馬身以上離れた②着とはいえ、キャリア2戦目で初めての長距離輸送も挟んでいたことを思えばエンネの評価は高くしておくべきか。使った上がり③Fはラフターラインズと同じ32秒8。直線に入ってから反応の差でスッと離されかけた所から最後は詰めており、残り400mはこちらの方が伸びている計算になる。

初戦の競馬内容と自身の馬格からして、ギアは大きいがその分だけ重いという印象。伸びしろを十分に感じさせる走りで権利まで手が届いたのは自身の奥の深さと言えるだろう。血統面での裏付けも十分にある素材で本番では上昇が期待できそうだ。

一旦はハナを切りながらも、途中から行く馬を行かせて控えてと自在なレース振りが光った③着リアライズルミナス 。決め手の差で上位2頭には譲ったが、レースとしてはほぼパーフェクトな内容で、この辺りは目下の体調の良さも上手くリンクしたかもしれない。ただ、最後の伸び負け感を考えると、この馬にとっては1800m辺りがちょうど良い距離なのかもしれない。

─次はココに注目!─
6人気6着
リスレジャンデール


最内枠からスタートも五分くらいには出たが、促すなどしてポジションを求めることはせず出たなりの追走。自然と好位、中団と番手を下げることになり、道中では遅いペースも相まって前が詰まり、2度ほど鞍上が手綱を引いて馬の頭が上がる場面があった。結局、直線に向くころには後方の9番手。そこから外に出して前を追ってもさすがに厳しい。

競馬を教えている途中というならば話が終わってしまうが、今回のレースで最善の立ち回りでなかったのは明らかだろう。そんなチグハグな運びの中でも上がりは33秒2(メンバー4位)でまとめており、前走のセントポーリア賞同様に能力の一端は見せての敗戦。この先に間違いなく変わってくる素材なのは頭に入れておきたい。

(執筆:久光匡治)

久光匡治
二天一流ホースマン

久光匡治

調教 取材 美浦
GⅠ・重賞◎
YouTube

従来、専門家がその道一本で務めあげる取材と調教。その双方を股にかけ、場所を選ばず活躍する二天一流ホースマンとは彼のこと。馬・人の両側面からあらゆる可能性を探り、時には上位人気馬を印から切り捨てることも辞さない予想ス タイルはまさに天衣無縫。優馬の産んだサムライが、今日も未踏の道を征く。 (担当厩舎:青木、奥村武、粕谷、加藤士、萱野、根本、堀内、和田郎)