【ついに出走】厩務員として迎える“初陣”が目前に!半世紀ぶりの馬運車に乗り、初めて尽くしの一日へ

【ついに出走】厩務員として迎える“初陣”が目前に!半世紀ぶりの馬運車に乗り、初めて尽くしの一日へ

04/24 (金) 厩務員・国枝栄の調教日誌

25日(土)の東京10R・鎌倉Sで、小島茂之厩舎で働くようになってから担当させてもらっているトクシーカイザーが、いよいよ出走する。

▲洗い場でのトクシーカイザーと国枝厩務員

仕上がりとしては、以前から跨っている小島茂之師によれば「少しトモが甘かったり肩の出がゴツゴツするのはいつものこと。仕上がりには合格点をあげられる」とのこと。

脚元の状態は自分がずっと注意して見ているが、全く問題ないし至極順調に調整できたと思うよ。

パドックで再会
武豊騎手と交わしたい言葉

美浦トレセンから当日の朝、東京競馬場に出発するけど、馬運車に乗るのは馬術部だった学生時代以来だねぇ。50年ぶりくらいか(笑)。

でも、そのときも今と同じような型のJRAの馬運車だったし、乗ること自体に特に違和感はないと思う。それに、同じレースに同厩舎のクインズデネブ(牝5歳)も出走するから、頼もしいよね。

何せ新人なので、どのタイミングで競馬場内の馬房から装鞍所に行くかとか、計量やその他の準備などの時間の使い方など、細かいところが分からないから、その都度同僚の厩務員に聞けばいいんだから(笑)。

きっと1人で行ったとしたらいちいち右往左往したと思うし、ラッキーだったよ。クインズデネブも仕上がりはいいみたいだし、応援してもらえればと。

当日はパドックでも馬を曳くので、それもまたひとつの楽しみ。鞍上の(武)ユタカとは調教師を引退してから連絡を取ることもなかったけど、恐らく跨ってもらったときや、地下馬道では少し話もできるハズだから「今回が厩務員としてのデビュー戦。新人なのでよろしく頼むよ」とか言うつもり(笑)。向こうは何て言ってくるかなぁ…。

▲トレードマークのハットを被る調教師時代の国枝氏

調教師時代は、妻が選んでくれたハットを被って競馬場に行っていてそれがトレードマークのようなものになっていた。ジャパンカップのときは海外の助手や厩務員がスーツ姿にハットという格好でパドックで曳くこともあるし、それをやってみても、と思ったが基本的にトレセンに勤める者は安全面の観点からヘルメット着用となっているようで。まぁ、仕方ないけど、どんな格好でもちゃんと曳ければいいんだ。

負けられない同門対決!
それでも第一は“無事完走”

ひとつ前の9Rではルメールも乗っているから、レース後の地下馬道では少し会える可能性もあるかもしれないなぁ。ルメールとも調教師を引退以来は会っていないし連絡もしなかったので、久々の再会だね(笑)。

10Rではもちろん、ルメールとはライバル同士のようなものだし、川田やレーンの騎乗馬も現級で好走しているようだけど、調教師時代と違いほかの馬の成績や相手関係などはあまり気にしていないよ。

とにかく、トクシーカイザーがまず無事に走り切ってもらうのが重要と思っている。

▲トクシーカイザーにバンテージを巻く様子
徐々に慣れてきたようです

ここまで付きっきりで携われてきて、1頭に向き合えた上で厩務員としての初めての競馬だからね。スムーズな競馬ができて、その中で上位を争うような好成績が出たのならもちろん嬉しいけど、自分のデビュー戦だし「無事に…」を第一に考えちゃうよね。

あ、でも、他馬は気にしないと言ったが、同レースに出る平岩厩舎のレーウィンっていう馬は、かつてウチの厩舎にいた従業員が手掛けているみたいで、この前それと馬上でたまたま遭遇したとき「先生のやってる馬と同じところ使うんですよ。負けませんよ!」なんて言われたんだ(笑)。いわば「同門対決」みたいなものかもなぁ(笑)。「こっちは初めて尽くしなんだから、勝たせてくれよ」なんて言い返したけどね。

厩務員を続けていけば、こういうケースも増えてくるかもね。それが、自分の厩舎でかつて手掛けていた馬との対戦だったり、母親や近親がウチの厩舎だったとか、色々な状況が出てきそうだけど、それも楽しみだったりするよ。

25日(土)は、世間的にゴールデンウィークの初日で東京競馬場はフリーパスの日みたいだから、たくさんのファンが来るだろうと聞いている。メインレースは青葉賞だが、トクシーカイザーの応援もぜひよろしくお願いします。

トゥザファイナルの近況
そしてインスタグラム開設!

今週末のレース以外の話だと、先週書いたトゥザファイナルは無事にゲート試験に受かり、24日(金)に放牧に出た。ゲートが開いた直後の反応は少し鈍かったが、二の脚が速くていい加速を見せていたよ。

大型馬だけどドタバタした走りではないし、いいモノはありそう。放牧先から帰ってきて担当できるかはまだ分からないが、成長して帰ってくる姿を楽しみにしている。

なので、来週はトクシーカイザーの走ったあとの様子にもよるけど、馬の入れ替えで検疫もやることもあるかもしれないね。検疫も自分でやったことはなかったし、またひとつ新しい経験ができるのはうれしいよ。

▲丁寧に水を替える国枝厩務員

前も言ったが、とにかくひとつひとつのことを、人を介さず自分で全部やれるのがいい。日々勉強ではあるけど、相変わらずご飯を美味しく食べられているし、よく眠れているから自分自身の体調もすごくいい。

こんな日々の様子や仕事ぶりなどを、インスタであげることにもなったので、こちらもぜひフォローしてチェックしてみてください。

※次回は5月1日(金)更新を予定しています。