【桜花賞】同舞台で隙なし!万全態勢で頂点へ挑む/時計が証明する世代屈指の素材がここに!【ニュージーランドT】

【桜花賞】同舞台で隙なし!万全態勢で頂点へ挑む/時計が証明する世代屈指の素材がここに!【ニュージーランドT】

04/09 (木) 美浦追い切りレポート

4/12(日)阪神11R 桜花賞(GⅠ)

先々週からスタートしたGⅠシリーズの第三弾になる桜花賞は、2歳女王を筆頭に牝馬の一冠目に相応しいメンバーに。

柴田卓哉
柴田卓哉

その中、やはり敬意を払うべきはスターアニス

2F目から10秒台を刻んだ結果、レコードで決着した中京2歳Sで早目先頭が裏目に出たのとは逆に、同じようにタイトな流れで進んだ阪神JFの道中は収まりがついた。しかも、早目に外に持ち出す安全運転ながら、追い出しを待ってのスパートから後続を抑えての完勝と非の打ちどころなし。同じ舞台であればマイナス材料を探すのは徒労に終わりそう。

問題は、それ以来といった点だが、近年はトレンドになりつつあるローテーションだし、栗東入りからの稽古で突出した時計がないのは、外厩を活用するパターンが板についているゆえで、追い日3本といったルーティーン(2走前以来)を消化。そして、直前が坂路52.9秒と前回時を凌いでいるように、むしろ2歳時以上。

柴田卓哉
柴田卓哉

手順を踏めば相手本線はギャラボーグになる筈。

何せ、1勝馬同士の抽選をくぐり抜けた2走前の2着が立派過ぎる。他が仕掛ける4角手前からジッと我慢した上に、そこからの誘導が完璧だったことを差し引いても経験値で劣る中だったからポテンシャルには太鼓判を捺せるわけ。

けれども、2カ月と間隔を詰めての登場だったクイーンCが良い処なし。更に、暮れのGⅠに臨んだ時と比べ、中間に坂路52秒台がある一方、CWでは緩いラップのみで、直前に至ってもしまい重点の4F追い。イレギュラーなコース追いにも引っ掛かりを覚える。

柴田卓哉
柴田卓哉

それならば、阪神JF5着のアランカールか。

9月以来のわりに馬体増がなかったのと、ゲートが遅かったのが誤算。更に、少々ラップが緩んだ地点だったとはいえ、コーナーで外々を追い上げる強引な仕掛けが仇になったから、言い訳は成り立つ。

しかし、今季初戦に至っても-6キロと成長度がスローなのは否めぬ。そのTRが上がり最速でもエンジン全開までにはタイムラグがあって、それが結局は脚を余した印象になった所以。要はまだ線が細く、坂のある阪神で一気にギアが上がらないのにも頷けるわけ。スターアニスに対しては相手の一角といった位置を脱せず。

柴田卓哉
柴田卓哉

ドリームコアを抜擢したい。

1番枠を最大限生かしたのがクイーンCだが、逃げ馬がペースを落として進む中、ピタリ折り合った挙句、狭い内を窺う余裕があって手応え通りに脚を使えたのは、それまでの経験で培われたセンスゆえだし、昨年のエンブロイダリー同様の1分32秒台だった事実にも着目できる。

直接の栗東入りで1週前には明らかに外に劣る動きで、物足りぬ反応も。けれども、その時点で負荷をかけるのは冬場同様で、当時も追走した分、脚色劣勢。それを境にトップフォームになるのは既に証し立てているわけで、実際に追い切りは手応えに余裕があっての1F11.2秒。その2本、いずれも冬場より外目のコース取りだったから、それに耐えうる体力がそなわったとの見方が妥当に。

また、唯一の右回りが昨9月で軟弱な相手に取りこぼしているのが懸念材料になりそうだが、ラスト2Fが11.2秒~11.1秒で前目に格段に分がある中、出遅れが全てと大目に見て良い。というより、長い直線の府中が2戦とも洗練されたレース運びからの完勝。阪神外回りがマッチしないわけがない。

柴田卓哉
柴田卓哉

関東馬ではディアダイヤモンドも俎上に載せる。

昨秋・アルテミスSを目標にしたにも関わらず、一頓挫あったが為、牡馬相手のシンザン記念は明らかに見切り発車だったのとは対照的に、立て直した直近が鮮やか。そこでは初の急坂をモノともせずに弾けた結果、後続に水を開けての1分32秒台突入と一変した。

しかも、その後はピッチを落とさぬどころか、坂路での3頭併せを経て、最終追いのDWでは、前回時より洗練された馬体を見せつけたのと共に、良質な筋肉を躍動させて素晴らしいアクションに終始。過去10年、上位に絡んだことのないアネモネS組といった点には目を瞑りたくなった。

柴田卓哉
柴田卓哉

あとは武幸厩舎の2頭。
まずはリリージョワで、無傷の3連勝で駒を進めてきた。

特にもみじSでマッチレースになった末に下した馬は、朝日杯2着があって既に重賞2勝といった実力の持ち主。

無論、制御を利かせにくい気性で、マイルが鍵になろうし、稽古の段階でエキサイトさせないようなケアがあって、今回も単走のみ。

唯、1週前の長目追いで態勢を整えて、締めはしまい重点の行き出し4Fといった過程を踏めた分、極端なパフォーマンス落ちは考えられぬ。リラックスして運べるようなら、そのまま押し切って不思議ない。
柴田卓哉
柴田卓哉

ブラックチャリスを侮ってはいけない。

体裁だけのGⅢだったフェアリーSの勝ち馬だけに、軽く見られがち。

しかし、前後半差2秒近い厳しい流れに晒されながら、他とは全く違う手応え通りだったように、マイルならそれまでの2戦で露呈した詰めの甘さが雲散霧消。

新味を出せた上で再びのマイルなら上積みがあると見做すべきだし、4Fからの追い切りにしても年明けを大きく凌ぐ52.2秒で、ラストも11秒台突入。進化と受け取って良い。

4/11(土)中山11R ニュージーランドT(GⅡ)

中山での注目は、何と言っても土曜メインのニュージーランドT。NHKマイルCのTRである以上に、今後の当路線を引っ張って行くであろう逸材2頭のエントリーがあるから。

柴田卓哉
柴田卓哉

その一角を担うのがロデオドライブで、先月が持ち時計を3秒も詰めての1.32.1秒。

同じ開催の古馬準OPを0.2秒上回ったし、直線での脚力には目を瞠るほど。しかも、まだフラつく若さを露呈しながらだったから凄い。

確かに今回は間隔が詰まる分、鍛えるというより、荒削りな面が出ないように、といった抑え気味のメニュー。唯、やはり豪快なアクションで先行した古馬を測ったように捕らえるフィニッシュと高いレベルを保っているのなら、直近を尊重するしかない。

柴田卓哉
柴田卓哉

ライバルはゴーラッキー

こちらも2戦2勝。ペースを落として逃げたデビュー戦と異なり、2月は枠なりに出て内で構える形。コースロスのない運びだった反面、外から被せられても平常心を保ちつつだった。

さらに、坂下では追い出しを待たされそうな態勢だったにも関わらず、操縦性が高いゆえ、徐々に外に持ち出してのスパート。残り1Fを切ってからは余裕綽々と、そのスケールは計り知れぬ。

また、冬場以上にハリのある馬体になった結果、1週前の強度UPからの最終追いでは古馬OPに内から楽々と並びかけると、それを圧する迫力を伴ってどちらが歴戦の強者か分からぬほどの迫力。初の中山でも。

柴田卓哉
柴田卓哉

以上の2頭を脅かす馬を見つけるのには困難が伴うといった様相の中、敢えて取り上げたいのが牝馬のスマイルカーブ

初勝利が交流競走だったのに加え、それ以前の芝ではほぼ見処なし。けれども、初の中山マイルだった直近では、道中が内々とロスを抑えての追走があったにしろ、外に持ち出した直線では目の覚めるような脚を披露。

更に、ガレ気味になっての帰厩だった前回時と異なり、造りが洗練された結果、最終追いに至っての攻め強化が可能に。それが、パートナーが伸びるだけ伸びての1F11.2秒に繋がったわけ。当然ながら、当舞台2度目といった点でも上積みが見込める。

柴田卓哉
清水成駿の直弟子

柴田卓哉

調教 新馬

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。