【中山記念】2200m重賞2勝も、筋量UPで当距離ベストに!/あのGⅠ馬がさらに本格化!【オーシャンS】

【中山記念】2200m重賞2勝も、筋量UPで当距離ベストに!/あのGⅠ馬がさらに本格化!【オーシャンS】

02/26 (木) 美浦追い切りレポート

3/1(日)中山11R 中山記念(GⅡ)

春の大一番に向けての試金石になる鞍なのは言うまでもなく、白熱したレースになること請け合いの中山記念。
柴田卓哉
柴田卓哉

そこで、まず取り上げるべきは、レコード決着だった昨年が惜敗だったエコロヴァルツ

それを含め、当舞台では1勝2着1回とピンポイント。それは、巧みなコース取りで前を射程に入れつつ運べる器用さを最大限発揮できるから。

しかも、その年のスタートが中山記念というのは4歳時同様なとの同時に、最終追いまでのCWではいずれも余力がありながらラストは昨春より速いタイムと進化を感じさせているのが何より。しかし、立ち回りの妙は内枠を引いてこそ。それが必要条件になりそう。
柴田卓哉
柴田卓哉

3歳時に二冠を達成したチェルヴィニアが格上的存在なのは間違いない。

とはいえ、4歳を迎えてから伸び悩んだ末、マイルに転じる時期もあったように、試行錯誤が続いた。加えて、見た目には悪くなかった秋の2戦でも上位に絡むシーンなし。

確かに、正面から入る長目追いで体力増強を図っている今回の過程があるし、3頭併せの追い切りもシャープな捌きで数字以上の鋭さが。けれども、本数自体が少々足りない上に、馬体の厚みといった点で今ひとつ。押さえの評価が妥当か。
柴田卓哉
柴田卓哉

逆に、レーベンスティールは6歳を迎えても盛ん。

マイルCSでは脚の使い処が掴めぬまま自己完結した印象で、そのカテゴリーでは経験値で劣ったということ。また、中山2200mでのGⅡ2勝があったわりに、昨冬のAJC杯では良い処なし。

つまり、筋肉量UPと共に、その距離に向かなくなったと見做せるし、10月・毎日王冠での強さがその裏づけにもなった。要するに、今となってはピンポイントになった当距離が真価発揮の場に。

更に、張り詰めた馬体が入厩後の鍛錬を経た成果と決めつけられるから、テンションを抑える意味での単走だった直前を含め、水も漏らさぬ仕上げ。首位争いは約束されている。
柴田卓哉
柴田卓哉

カラマティアノスは充実一途。

時計としては低調だった中山金杯はハンデ戦のGⅢで今回は別定で格段に相手が強力。唯、その年明けは早目に前を捕えに行って大勢が決したと思わせたラストで2着馬に迫られたように、1F長かった。

実際、府中の当距離ではマスカレードボールに対しての0.1秒差はあるほどで、パフォーマンスが上がるのは火を見るよりも明らか。また、結果は出なかったとはいえ、マイルやダートを試した時期が鍛錬に繋がって、3歳時の全体像との比較で、バランスに秀でたのに加え、ハリが違ってきたのが示す通り、中身が詰まっている。

中間のゴール前では凄い反応を見せたし、楽ではない相手2頭を先行させて内にもぐり込んだ最終追いなどは痺れるような手応えのまま、半端ない躍動感を伴ってのフィニッシュ。非の打ちどころなし。
柴田卓哉
柴田卓哉

この4歳を取り上げるならマジックサンズにも目を配らなければならぬ。

昨秋からは不振続きで、今季初戦も首位争いに絡むシーンなし。が、レースの上がりが34.0秒といった落ち着いた流れの中、折り合いに専念してその目論見通り、鞍上の意図通りに収まった道中だったことを前進と捉えて良い。

更に、コース追いと本来のパターンではなかったのが前走だったのに対し、今回は坂路主体と昨春を彷彿させる過程を経た。その一連ではGⅠでの惜敗があったし、皐月賞などは上がり最速で、カラマティアノスには先着しているのだ。唯一の重賞勝ちが当距離といった事実もつけ加えておく。
柴田卓哉
柴田卓哉

あとはセイウンハーデス

気分良く逃げたJCは1200m通過が1.09.2秒。退いたのが頷けると同時に、2.20.3秒のレコードが出た所以に。そもそも、クラシックディスタンスは守備範囲を超えている反面、エプソムCでの驚異的な時計が物語るように、適性は当距離にある。

そして7F追いだった1週前のCWが、同じ久々だった昨5月以上の時計。コーナー4回の右回りにしても勝負に関わらなかったのは、屈腱炎による長期ブランクから復帰した2戦だけ。瑕疵はない筈。

2/28(土)中山11R オーシャンS(GⅢ)

土曜は先週に続く、高松宮記念を見据える面々によるオーシャンSがメインで、1400mだった阪急杯以上のメンバーに。何せ、スプリンターズS覇者のエントリーがあるから。
柴田卓哉
柴田卓哉

中でもルガル

前半3F32秒台で前が引っ張った一昨年秋のGⅠゲットが骨折明けだったのには驚かされたし、3歳夏以来の距離だった直近はスムーズなレース運びで最後にもうひと伸びした結果のレコードと圧巻の勝ちっぷり。

無論、来月の中京を見据えている分、余裕残しの仕上げだろうが、暮れと同じように、4Fの入りがユッタリとした坂路追いでその時以上の53.0秒でラストに至っては11.7秒。この調整メニューが本格化を促したとして良い。
柴田卓哉
柴田卓哉

ライバルは当然ながらママコチャ

前半3Fが上がりを上回る特殊な流れだった昨9月は消極策が裏目に出て折り合いを欠き気味と岩田望が持ち味を殺したゆえ、度外視できる。

逆に、馬の気分を損ねない形で進めればフル回転になるのは、当カテゴリーに転じて2戦目のGⅠ勝ちに表れているし、昨年の当レースも着差以上の強さと中山に関しても文句なし。

また、その昨3月に至る過程ではオール単走だったのに対し、同じく坂路とコース併用だった今回は1週前にCWでの併せ馬敢行と密度が高くなっている。これまでに積み上げてきた実績を尊重するしかないわけ。
柴田卓哉
柴田卓哉

忘れてはならないのがペアポルックス

致命的な出遅れが2走前で、その直後は待機策が嵌る展開の中、大外枠から位置を取りに行ったことで淡泊にと噛み合わなかった。これは、夏場の3戦消化で上がり目が望めぬ状態だったいう側面も。

従って、リセットは理に適っているし。実際に1週前などは行き出し7Fといった負荷UPを課せられながらラストまでビッシリ追った挙句、11.3秒での締め。また、それとは対照的に直前が正味3Fのしまい重点とメリハリを利かせた。この初パターンが刺激になって、昨3月同様のハイパフォーマンスに繋がるのでは。
柴田卓哉
柴田卓哉

取り扱いが難しいのがファンダム

今季初戦がダービー以来と、立て直すのに手間取ったゆえ、美浦入り後も緩さが抜け切らずに結局は+22キロ。にも関わらず、ゴール前で甘くなって内から救われたにしても0.1秒差だったから収穫はあった。

それが格好の叩き台になったと決めつけて良いほど、ハリが増したと同時に、シェイプUPが叶ったと実感できる全体像に。主戦場であるマイルでは前半で上手く収めるのは必須となる前向きな気性だし、胴の詰まったタイプで筋骨隆々といった点にスプリンター資質を感じて良い。

が、前半3F36秒を切った自身のラップは前走だけ。遅くても33秒台で進む1200mでの経験不足は如何ともし難い。
柴田卓哉
柴田卓哉

それならばインビンシブルパパ

ダートでのスピード能力だけでなく、芝に転じて以降、国内ではレコード決着での0.4秒差に加え、直後にはGⅢ快勝と底知れず。

確かに、CBC賞は手薄なメンバーの中、マイペースで進められた一方、豪州産の遅生まれで成長度といった点で他に劣った時期だっただけに価値◎。

現に、海外遠征→放牧を経ての帰厩からはボリュームUPした馬体を見せつけてきた上に、敢えて控えた直前以外の併せ馬ではいずれも速い1Fで以前より完歩が大きくなって豪快そのもの。同型との兼ね合いを気に病む必要を感じさせないほどのデキに。

柴田卓哉
清水成駿の直弟子

柴田卓哉

調教 新馬

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。