【フェアリーS】中山替わりで威力倍加!/一目も二目も置くべきポテンシャル!【シンザン記念】

【フェアリーS】中山替わりで威力倍加!/一目も二目も置くべきポテンシャル!【シンザン記念】

01/08 (木) 美浦追い切りレポート #フェアリーS

1/11(日)中山11R フェアリーS(GⅢ)

1勝馬が出走馬の大半を占めるフェアリーSは、その様相が示す通り、体裁だけのGⅢといった位置づけが妥当で、勝ち馬が3歳世代を引っ張るようにはならぬとするのが大前提に。
柴田卓哉
柴田卓哉

まずは、2勝目マークが他とは全く違う末脚で着差以上の強さだったサンアントワーヌ

当距離は新潟2歳Sで経験済みといった点でも優位に立つとの見立てがあって良い。しかし、その8月は、上手く前に壁を造れたと同時に、手応え十分なまま迎えた直線が意外にもジリジリ。

つまり、現状でのピンポイントは1400mとすべきだし、細身なのは以前と同じといった点でも中山マイルに対する疑念は生まれる。追い切りの3頭併せは、最後尾からの0.1秒遅れ。成長を促した効果が目に見えてきたとしても、主役に抜擢するまでには至らず。
柴田卓哉
柴田卓哉

では、函館2歳Sでの賞金加算があった関西馬ブラックチャリスか?

加えて、阪神JFへのステップレースだった直近で一旦は先頭に躍り出るシーンがあっての0.1秒差が。

けれども、そこでは前後半差1.3秒差のスローでユッタリを運べたと共に、最内からとコースロスを最小限に抑えてもラストで甘くなった。クビ差先んじた3着馬の直後が1勝クラスで振るわなかった事実も足枷に。
柴田卓哉
柴田卓哉

同じ北海道での勝ち上がり組ならビッグカレンルーフの方が面白い。

地方在籍時に挑戦した3走前は、前がやり合う展開に乗じたし、1.10.7秒が低調な部類。

唯、そのメンバーのその後を鑑みれば意外にも強力だったと捉えるしかない(特に、2着ショウナンカリスは秋のGⅢで連対を確保)し、当時よりひと回り大きくなったと思わせるのが美浦での姿で、外2頭を子供扱いしての追い切りでも進歩を実感させた。

無論、胴が詰まっているのは相変わらずなだけに、距離に限界がありそうだが、矯めに矯めること+前崩れなら台頭するシーンあり。
柴田卓哉
柴田卓哉

ピエドゥラパンもまた魅力的。

コース入りするまでは煩い仕草を頻繁に見せるように、牝馬独特のデリケートさが目につく。が、キャンターに入れば収まるようになったのが2歳時との違いだし、丸味帯びた馬体のまま調整が進められたのが何より。

結果、単走だった最終追いでは鞍上とのコンタクトを密に徐々に加速と常識にかかっている上に、撓むような身のこなしで持ち前のバネがダイレクトに伝わった。

追い出しを待つ余裕があっての1.33.9秒だった前走がマイル適性と能力を物語っているのに加え、母は当舞台のレコードホルダー。中山替わりでの威力倍加がイメージできるわけ。
柴田卓哉
柴田卓哉

そのピエドゥラパンを10月に下しているノーザンタイタンも俎上に載せる。

前半3F35.1秒という流れだったから、そこでの2着馬より恵まれたのは確か。とはいえ、スタートと共に、絶好の位置に嵌って内々を進んでもストレスを溜めることなしに手応え通りの抜け出しとセンスは天下一品

また、デビュー前はテンションを抑えつつといった工夫の結果で造りとすればもっとシッカリして欲しかったのに対し、当時より落ち着きが出たし、その効果で1週前の3頭併せではアクションに力を籠めての先着と馬体に実が入ってきた。先週の京都金杯を制したブエナオンダの下といった点も心強い。
柴田卓哉
柴田卓哉

京王杯2歳S3着が示す通り、トワニの末脚は強力。

逆に、9月・中山がインパクト不足だったように、中途半端な位置で進めると二束三文といった憾みが。それは、ソロっとスタートを出した他の3戦がいずれも上がり最速と、極端な戦法以外には活路を見出せない分、安定味には欠けるということ。
柴田卓哉
柴田卓哉

それならばギリーズボール

スタートで挟まれたゆえ、1000m通過61.0秒の中、極めて分の悪い位置から大外を回りながら前を呑み込んだデビュー戦が衝撃的。無論、カリカリした面は消えないし、もっと厚みが出て欲しい。

が、それを差し引いても前回時以上に回転の速いフットワークをDWで披露している点は強調しておきたい。少なくとも、1.35.8秒の平凡な勝ち時計を額面通りに受け取ってはいけない。

1/12(日)京都11R シンザン記念(GⅢ)

同じマイルの3歳戦でも月曜・シンザン記念は、当然ながらフェアリーSよりも質の高い面々によって争われる。
柴田卓哉
柴田卓哉

中でもモノポリオ

確かに、思いのほか弾けずに勝ち馬には遠く及ばなかったのが前走。けれども、そこは出世レースでやはり素質馬揃いだったし、デビュー戦以来で+20キロ。位置取りに問題があって、ラスト2Fが11.5秒~11.2秒で決したとなれば展開の綾も足枷になったと総括できるわけ。

その反省を踏まえての仕切り直しが今回なのは火を見るよりも明らかで、秋より大幅に早く美浦入りしたのを始め、暮れにはビッシリ追った併せ馬を経てシルエットがより明確になったように、ハリが出た上でのシェイプUPが叶った。現に、直前の坂路は前回時と同様の53秒台ながら馬なり。全体からすれば首が短い印象もある分、現状ではマイルにマッチしそうで、上積みしかない。
柴田卓哉
柴田卓哉

覇権争いに加わるライバルでまず挙げたいのがバルセシート

京都2歳Sは馬群がバラけた直線でさえジリジリとした感じでシーンのない7着。が、出遅れ+1角での接触ゆえ、リズムを崩したし、4角まで被される形に終始と、経験不足がモロに出て当然だった分、エクスキューズが成り立つ。

しかも、大跳びでコーナー4回となればストレスが溜まって当然だったのとは逆に、前半はスイッチが全く入らなかったデビュー戦のマイルでは目の覚めるような切れを発揮しての1.33.6秒。外回りに替わるとはいえ、当距離なら底知れぬポテンシャルの持ち主として良いわけ。
柴田卓哉
柴田卓哉

これと共に注目すべきなのはサウンドムーブ

出遅れを挽回する意図で進めた初戦は、結果的に決め手で劣って離された4着に終わったが、3角過ぎから被せられぬ形で進められた前走は、早目先頭で後続の目標になっても他が来れば来るだけ伸びた結果、それらを寄せつけぬまま。その時計共々、ロングスパートで引き出されたポテンシャルには一目も二目も置くべし。1F短縮でも。

1/10(土)中山10R 初凪賞

柴田卓哉
柴田卓哉

中山の他では、土曜・初凪賞のストレイトトーカーを取り上げる。

秋からの現級では連続5着だった上に、スローで逃げられた叩き2走目にしても淡泊な競馬。しかし、アクセントを利かせにくいのが長い直線の府中で、攻め切れぬままで迎えたのが秋だった分、大崩れがなかったこと自体、評価の対象に。

全2勝を挙げているのが中山マイルだし、出負けして自分の形に持ち込めなかった昨年4月のGⅡでさえ1秒に満たない差と、当コースであれば下駄を履かせて良いということ。それは、陣営も承知で、直線に入ると自らハミを取って突き進む感じの併せ馬が再三だったのに加え、シャープさが増した直前などは1F11.1秒と、以前には見られなかった反応を見せつけたのだ。2勝クラスの範疇は既に超えた。

柴田卓哉
清水成駿の直弟子

柴田卓哉

調教 新馬

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。