【チャンピオンズC】ナルカミが世代交代を告げる!

【チャンピオンズC】ナルカミが世代交代を告げる!

12/04 (木) 美浦追い切りレポート

12/7(日)中京11R チャンピオンズC(GⅠ)

東京大賞典との兼ね合いがある為、GⅠとしての立ち位置が微妙になるチャンピオンズC。
柴田卓哉
柴田卓哉

まず触れなければならないのがウィルソンテソーロ

当然だ。4、5歳時に連続2着だった上に、昨年などは絶妙なペース配分で前に行ったレモンポップに唯1頭迫った結果のハナ差負けと着実にレベルを上げたし、今季にも交流GⅠ制覇があるのだから衰えなし。

また、JBCからここといったローテーションが3年連続と、ここを見据えての仕上げに関するノウハウも我が物にしている。現に、間隔が詰まって微調整程度だった直近と異なり、2本の併せ馬がいずれも追走態勢で、よりスムーズに体を運べているように、確実に上向いた。中央での初GⅠゲットに向けて寸分の狂いなし。
柴田卓哉
柴田卓哉

しかし、世代交代があって良い状況に。それを担うのがナルカミ

関東に移籍して以降、無傷の4連勝ととどまるところを知らぬ。特に、3歳の頂上決戦だった10月・大井は気分を損ねない形で進んだ結果、交流重賞では敵なしだった2着馬を寄せつけなかったと同時に、昨年の同じレースを制したフォーエバーヤングの時計さえ1秒以上凌いだのだから脱帽するしかない。

加えて、1戦ごとにバランスの良い走りになっていて、その進化の過程にあるのは今回も同様。実際、道中でセーブを利かすことがより容易くなったが為、ラストの豪快さに拍車がかかっているし、それが数字(1F11秒2)にも表れた直前が。

確かに、唯一敗れたのが年明けの中京。とはいえ、前後半差3秒以上を自らが造り出した当時は、体力が気持ちについて行かなかった。逆に、少なくとも先週までを含め、左回りのDWで危うい面を見せていないといった経緯も。コース替わりを理由に評価を下げてはいけない。
柴田卓哉
柴田卓哉

衝撃的なまでの強さだったのが、武蔵野Sのルクソールカフェ

アメリカでは全く見せ場がなかったように安定味には欠くが、直線半ばで大勢が決した直近の2着はフェブラリーSの勝ち馬。

つまり、世代レベルの証明にひと役を買ったわけ。直前が3角手前からコースに出すしまい重点だった当時からの攻め強化は、行き出し6Fの併せ馬だった追い切りが示す通りだし、遅れはあくまでも追走の分。が、2000だったとはいえ、ジャパンDCでは離された3着で上がりタイムでもナルカミに大きく劣った。国内で3戦3勝の左回りに望みを繋げるしかないか。
柴田卓哉
柴田卓哉

ダブルハートボンドのみやこSには舌を巻いた。

1.47.5秒のレコードは自らが早目にスパートした結果だったから、正真正銘だということ。けれども、ラップバランスを見れば、前後半差が1.2秒と速い上がりに持ち込めることが必然だった上に、OPでの勝ち鞍はいずれも脚抜きの良いダート。元々のポテンシャル+勢いを掛け合わせるのが自然の成り行きとはいえ、良馬場での一線級相手といった点では未知数。
柴田卓哉
柴田卓哉

みやこSが人気を下回る結果だったとしてもそれのみでは見限れないのがアウトレンジ

出脚が鈍くて自分の型に嵌められなかったし、特殊な馬場も足枷に。何故スイッチが入らなかったか? それはJBCが本来の目標だったにも関わらず、選考漏れでスライドになった影響が大きく、その過程で最も速かった6F79.8秒を叩き出したのが2週前とイレギュラーな過程を経たから。従って、格好の一叩きと決めつけて良い上に、7月・帝王賞での惜敗が底力を物語っている。
柴田卓哉
柴田卓哉

ラムジェットが面白い。

レコードを生む馬場だった前哨戦は前目に分があったから、物凄いゴール前の伸びにこそ注目すべきだし、苦しい位置からの追い上げにはブリンカーもひと役買ったわけだから、7月までの今季3戦でスランプに陥っていた事実は忘れて良い。

そして、坂路では動かぬタイプだった以前と違い、ビッシリ追った締めが52.6秒と秋3走目での強度UPが実を結びそうな気配が漂っている。3歳の暮れ、ウィルソンテソーロとのタイム差なしがあるのなら能力にも信頼を置ける。
柴田卓哉
柴田卓哉

ダートに転じた初戦の盛岡で2着と目途を立てたのがシックスペンス

捌きが硬いと共に、身体能力に秀でるタイプだけに、新たな路線を模索したことで視界は拓けたことに。唯、そのセールスポイントが前面に出ているDWの動きがある反面、どうも立派過ぎる造りが気懸かり。

それゆえ、中京への輸送を控えた直前でさえ、手を緩めることなしの坂路52.1秒と、渾身の仕上げになった一方、南部杯は完敗だったウィルソンテソーロが目の上のタンコブに。

ダート2戦目での上積みとレコード勝ちのある1800mがプラスに働いたとしても押さえのポジションに収まらざるを得ない。

12/6(土)中京9R こうやまき賞(1勝クラス)

GⅠが組まれている開幕週の中京に遠征する馬の中で、とりわけ調教で目立った2歳を是非挙げておきたい。
柴田卓哉
柴田卓哉

それが、土曜・こうやまき賞に臨むラフターラインズ

これまでの2戦はいずれも出負けとテンションの高さゆえ、レース振りは荒削りにならざるを得ない反面、上がり最速を連発。確かに、逃げ馬が快調なピッチで飛ばした10月は、時計が出易かった。

唯、坂下で外が壁になって追い出しを待たされたし、結局はステッキ1発で抜け出した結果の1.46.0秒はやはり優秀で昇級は形だけ。しかも、追い日の併せ馬2本といった過程は前回時同様だけに、ストレスを溜めないままレースを迎えるパターンを確立させている上に、ラスト1Fを切って先行馬を置き去りにした直前には圧倒された。

元々、少しでも油断すると持って行かれそうな道中の素振りからして落ち着き易いこれまで距離よりマイルでの嵌りが良さそうなイメージがあった。シャープさが増したと確信できる追い切り共々、通過点とできるレベルに。

12/7(日)中山10R 市川S(3勝クラス)

中山では、日曜10Rの3勝クラスを取り上げる。
柴田卓哉
柴田卓哉

基本線は現級入りしてから3→2着と軌道に載ったクラウンシエンタ

トップハンデ並びの56キロとはいえ、特殊な馬場で前目が断然有利な中、確実に脚を使えた京都があったのに加え、当舞台だったその直前でタイム差なし。

勝ち馬は、OP入りして即2着といったレベルだけに信頼度は高い。また、中間には併せ馬での遅れがあったが、元々が稽古駆けせず、前回時の追い切りでもラスト12秒を切れなかったのだから、良い意味での平行線。
柴田卓哉
柴田卓哉

けれども、敢えてウィステリアリヴァ

現級入りして振るわなかったのは、深管不安によるブランクがあったし、限界が見え始めていた芝に拘ったから。対して、ダートは【1-0-0-1/2】で、着外だった10月・府中にしても3着からであれば0.1秒差と、流れ込んだだけと総括するには中らない。

しかも、+10キロが示す通り、先着しての1F11秒台だった直前でも重苦しかった。対して、体つきは同様ながら贅肉と筋肉が入れ替わった感じ。

その分、豪快な動きに様変わりしたのと同時に、追い切りのパートナーに選んだのはOPで、それとの追い比べを制した結果の5F65秒台。急かされる距離からの1F延長と当クラスで迎える初めてのハンデ戦。劇的に変わる要素が揃った。

柴田卓哉
清水成駿の直弟子

柴田卓哉

調教 新馬

学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙「1馬」在籍時には、「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。長年に渡ってトレセンに通い、今でも美浦スタンドで眼を光らせている。仕上がりを的確にジャッジする腕に、亡き清水成駿も厚い信頼を寄せていた調教の鬼。データが最も少なく難解な新馬戦を己の庭としており、世間が驚く穴の激走を仕留める。