【スワンS】羽ばたけ、千四のスペシャリストへ
10/13(月)京都11R
スワンS(GⅡ)
─本日のスーパーSH◎OT─
◎⑫ロジリオン
(古賀 慎明/団野 大成)
今年から日程が前倒しになったことでGⅠマイルCSへ向けてのステップ(プレップ?)レースという意味合いも出てきたスワンS。
出走メンバーを見渡すと有力3歳勢のような本番を見据えて仕上げた馬、そして……
1400mベストでここを狙ってきた馬が混在している。
狙いは後者に当てはまるロジリオン。
昨年の夏から主戦場にしてきたマイル戦に関してはレースセンスの良さで手堅くまとめてはきたが、勝てるのは相手が落ちるリステッドまでで、重賞ではちょっと足りないというのがこの馬の印象。
そして約1年ぶりの1400m戦となったのが京王杯SC。トウシンマカオ、ママコチャといったGⅠで活躍している2頭に次ぐ3着と好走し、最近の中では最も良いパフォーマンスを見せている。
この結果を受けて復帰戦はここへ。当距離に続けて使うのは久々のことで、陣営も適性を完全に把握したようだ。癖がないのでテン乗りは問題なく、京都コースも経験済み。
ここを勝てるようならサンカルロのような1400のスペシャリストを目指すのもいいかもしれない。
穴なら…⑥ソーダズリング。
3歳時のオークスでは穴党から支持を集めたが、年齢と共に適性が短い距離にシフト。
自身唯一の重賞勝ちがこの舞台で行われた京都牝馬Sでナムラクレアを退けている。
その後勝ち星はないが、豪華メンバーが揃いスーパーGⅡと呼ばれる阪神カップでも健闘。
3着オフトレイルがコンマ1秒前で、8着ウインマーベルがコンマ1秒後ろで入線したことを考えると、今回は人気がなさすぎる。
僚馬の後ろに付けてゴール前で弾けさせた坂路追いが素晴らしく、衰えている様子は全くなし。
調教での予行演習が結び付きそうな好枠を引き当てたのもプラス材料で、気楽な立場での一発を期待したい。
須藤大和
2000年、新人時代に訪れた札幌の新馬戦にて8頭立て5番人気ジャングルポケットの素質を見抜く。同馬のダービー制覇後はその相馬眼を買われ栗東坂路の調教評価を務めること約25年、現在は優馬関西版の本紙欄担当にまで登り詰める。数字にはこだわらず、あくまで自らに蓄積した名馬のイメージと重ねることにより勝ち馬を看破する芸術家肌。


