【毎日王冠】今よりも未来を見据えて/内外で明暗クッキリ【京都大賞典】
毎日王冠(GⅡ)
今よりも未来を見据えて
昨年と同じく逃げたのはホウオウビスケッツ。一番人気サトノシャイニングは宥めながら2番手を追走し、その直後にレーベンスティールが虎視眈々と待機していた。
5F通過は58秒6。
サトノシャイニングの突っつきもあり、昨年よりも0.8秒速い通過ラップだが、GⅡ格からすればこれでもむしろスローペース。実際、折り合ったホウオウビスケッツの走りは非常にリズムが良かった。
その手応えのまま直線に向き粘り込みを図るホウオウビスケッツをサトノシャイニングとレーベンスティールが2頭で懸命に追う直線の攻防。
最後は外からひと伸びを見せたレーベンスティールが、2022年にサリオスがマークしたレースレコードを0.1秒更新する1.44.0の時計で突き抜けた。
2着にホウオウビスケッツが粘り、サトノシャイニングはジリジリとしか伸びず3着の入線となった。
前半800mが46秒7で後半800mが45秒4という上がりの脚力勝負で、先頭2番手3番手の3頭が馬順を替えただけの決着。
こうなると後方待機勢には全く出番がなく、レースとしては少し淡白にも映るが、不振を脱したレーベンスティールの勝利は秋競馬の盛り上がりを考える上で明るい材料と言えるだろう。
─次はココに注目!─
1人気3着
サトノシャイニング
古馬と初対戦で戦前から懸念されていた折り合いの不安をガッツリ露呈したうえでの0.2秒差3着。人気を裏切る形にはなったが、残した印象は『やはり強い』というもの。
ポテンシャルだけの話をすれば、もし馬の気分に任せて逃げていたら勝っていたかもしれないが、ちゃんと2番手から前に出さず先に繋がる形で運んだ武豊騎手のエスコートは馬の将来を考えると良かったでのはないか。
この一戦が良いガス抜きになる可能性は十分にあり、何よりこれで今後のレース選択への指針は定まってくるはずで、順当に叩き2戦目で狙えるのは勿論、マイルへの距離短縮であれば強気の勝負もアリに思える。
(執筆:久光匡治)
京都大賞典(GⅡ)
内外の明暗がクッキリ
春以来の京都開催開幕週になるが、金曜夜からの雨の影響で土曜の午後には芝が重馬場まで悪化。
それでも走破時計はそれほど遅くなっておらず及第点といえるコンディションでのスタートとなった。
強力な逃げ馬が不在でサンライズアースが押し出されるようにハナ。1000mの通過が60秒1と重賞にしては速くない流れになった事が各馬の明暗を分けた。
その後は道中で動く馬も少なくそのまま2番手のドゥレッツァが先頭に並びかけたところで直線へ。
4コーナーで逃げていたサンライズアースが外にふくれたところ、道中好位のインで脚をためていた伏兵ディープモンスターが内を突き、差し切って重賞初勝利。7歳馬だけに敬遠され人気の盲点になったのも功を奏した様子。
2着には逃げたサンライズアースがそのまま粘りこみ。3着はディープモンスターの後ろをついて回ったヴェルミセルが入線。直線で内をついた馬に幸運がわたる結果となった。
4着に敗退したアドマイヤテラはいつも以上にテンションが高く伸びきれず。馬場もパンパンの良馬場がベストで、一叩きしてガス抜きが出来れば一変しても不思議はない。
5着のショウナンラプンタはスタートが上手くいかず道中後方の位置取りになったのが痛かった。勝負所から外を回って追い上げたがこの日の馬場ではここまでが精一杯だろう。
─次はココに注目!─
9人気12着
ジューンテイク
神戸新聞杯2着のあと屈腱炎で長期の離脱を余儀なくされ復活に手間取っていたがここに来て気配は上昇中。
今日は後方から直線で外に出しての競馬で12着に敗退したが流れが向かなかっただけだろう。
距離も若干長かった様子で、2000m前後で展開がハマれば復活できるところまでは来ている。まだまだ配当的な妙味は大きく、しばらく追いかけたい馬だ。
(執筆:持木秀康)
久光匡治
従来、専門家がその道一本で務めあげる取材と調教。その双方を股にかけ、場所を選ばず活躍する二天一流ホースマンとは彼のこと。馬・人の両側面からあらゆる可能性を探り、時には上位人気馬を印から切り捨てることも辞さない予想スタイルはまさに天衣無縫。優馬の産んだサムライが、今日も未踏の道を征く。
持木秀康
栗東の調教班に所属。優馬の1面にてコラム「オフコース 持論(もちろん!)」を掲載、2016年天皇賞・春にてカレンミロティック(13番人気2着)に単独◎を打ったことは現在でも語り草。推し馬サロンでは関西トレセン捜査班にて予想を提供。


