【新潟2歳S】課題を見せつつ無傷の2連勝!/騎手の手腕で初タイトルを奪取!【キーンランドC】

08/23 (日) 妙味解析!回顧ファイル
FILE:8/23(日) 新潟7R

新潟2歳S(GⅢ)

各馬が出たなりの追走で③F通過は35秒5。その後のラップが13秒1-13秒1とグッと落ちて、ここで各馬が脚を温存。少頭数の2歳戦らしい直線での脚力勝負となった。

残り500mを切った辺りで好位からトウシンマジックが先頭に躍り出る。外からトップチェッカー、内からはレッチュベルクも脚を伸ばし、残り200mからはレッチュベルクとトウシンマジックのマッチレース。最後は内のレッチュベルクが伸び勝った。1馬身1/4差でトウシンマジックが②着。そこから3馬身差でトップチェッカーが入った。上位人気に推されていたインカルナータは4コーナーで大きく外へ逸走し⑨着に敗れた。

前半は頭を上げるなど気性の若さを覗かせたレッチュベルクだったが、何とか宥めて直線に向くと追われてからの伸びは上々。一旦はトウシンマジックに勢いで劣って見えたが、馬体が合ってからもう一伸びを見せ、並んでから根性があるところを見せた。

前半の追走や、追い出されてからの頭の高さなど、まだ課題はありそうだが、ラスト11秒2-10秒7-11秒1の決め手比べで②着を1馬身以上離したのは立派なもの。先々の成長が楽しみだ。

手応え十分に直線に向き一歩先に抜け出したトウシンマジックだが、逃げ馬が逸走したことで結果的には押し出されるような形の仕掛けに。早い段階で1頭になったせいか、直線は徐々に内へふら付くような形になってしまったし、周りに馬がいればもう少し追い出しも我慢できたかもしれない。少頭数や逸走馬など、展開に綾が生じたのは明らかで、勝ち馬と着差ほどの力差があるとは思えない。

トップチェッカーはトウシンマジックの直後外から良い勢いに見えたが、直線後半は内にモタれる場面があり最後は逆に離されての入線となった。上がり勝負は勝った新馬戦と同様だが、日本一長い新潟の外回りでの伸び比べでは少し勝手も違ったか。思ったほどパフォーマンスが上がってこなかった印象が強い。

パワー寄りの馬格からしても、スローからの単純な脚力比べより、少し流れた展開で持久力で勝負した方が持ち味が発揮されていくかもしれない。


─次はココに注目!─
7人気6着
マインドフルネス


初出走での重賞出走は流石に家賃が高かったが、ちゃんと流れに乗ったうえで③着トップチェッカーと同じ上がり33秒3で上がっているのだから内容は悪くない。

調教でもしっかり動ける馬で、恐らくは新馬戦出走ならかなり良い勝負ができた素材。次は当然未勝利戦になるだろうが、上積みも加味すれば勝負になる公算が高いだろう。

(執筆:久光匡治)


FILE:8/23(日) 札幌11R

キーンランドC(GⅢ)

大きく出遅れた馬はおらず、概ね横一列。スッとウインカーネリアンがハナを切って先手。以下、サウンドモリアーナ、エイシンディードが追いかける形。パンジャタワーは好位の中ほど。道中の大きな隊列の変化はなし。

直線ではウインカーネリアンが内で粘るところをサウンドモリアーナがとらえて抜け出して勝利。外に出したパンジャタワーが粘るウインカーネリアンをゴール直前につかまえて2着浮上。ウインカーネリアンは3着を死守。

《レースラップ》
12.1-10.8-11.1-11.2-11.1-11.4
決着時計1.07.7 前半3F34.0 後半3F33.7


近10年では1番速い時計で、札幌芝1200m開催のキーンランドカップで見ても2012年のパドドロワに次ぐ時計。とはいえ毎週言っているが洋芝の高速化が著しいので、時計は参考程度。スロー寄りの前半のペースでそこから怒涛の11秒台前半連発では後続は差しにくく、前が有利の展開。

勝ったサウンドモリアーナはスッと2番手を取れたことが全て。武豊騎手の好騎乗。直線でも併せに行かずに少し外に出して後ろのパンジャタワーの進路を若干カット。不利とはならない絶妙なタイミングと位置だったと思う。鞍上が昨年のスプリンターズSの教訓を生かしている。本当に今回は騎手の力と言いたい勝利。

2着のパンジャタワーは道中は好位で直線もスムーズに外に出せたのまでは良かったが、直線だけが若干スムーズではなかった。とはいえ始動戦としての内容は悪くない。次戦が楽しみ。

3着のウインカーネリアンはマイペースに落とし込んでの粘り。最後併せられればもうひと伸びあったかもしれないが、武騎手が併せに行かず。相手が巧かった。とはいえ叩き良化型であることを考えれば、こちらも内容としては悪くない。

エーティーマクフィはいつもより位置を前にして運べたことまでは良かったが直線で若干スムーズではなかった。それでも最後はしっかり脚は使っている点は評価できる。

実力ある先行勢がスロー寄りの流れに持ち込むと差し馬勢は厳しい。道中もインの馬は身動きができない隊列でもあった。内枠の ナムラクララ辺りはこれが厳しかった。見直すならインにいた馬たち。

あとは道中後方から最後にいい脚を使ったロードフォアエースはやや復調を感じさせる伸び。展開の助けは必要だろうが、この形に慣れてくればどこかのオープンならもう少し勝てそう。

(執筆:土屋龍太郎)


久光匡治
二天一流ホースマン

久光匡治

調教 美浦 取材
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従来、専門家がその道一本で務めあげる取材と調教。その双方を股にかけ、場所を選ばず活躍する二天一流ホースマンとは彼のこと。馬・人の両側面からあらゆる可能性を探り、時には上位人気馬を印から切り捨てることも辞さない予想スタイルはまさに天衣無縫。優馬の産んだサムライが、今日も未踏の道を征く。 (担当厩舎:青木、奥村武、粕谷、加藤士、萱野、平岩、堀内、室井、和田郎)



土屋龍太郎
優馬の若きドラゴン

土屋龍太郎

データ 穴党 分析班
連載コラム

取材力が核となる専門紙の世界において、卓越した馬券への才覚のみを買われ第一線に抜擢された若き昇り龍。大舞台に強く、直近でも2025年NHKマイルC◎パンジャタワー(9人気1着)を射抜くなど数々の特大万券を輩出。年齢のフレッシュさとは裏腹に、その予想には猛者の風格が香り立つ。