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２歳女王を決する第６６回阪神ジュベナイルフィリーズ（１４日＝阪神芝外１６００メートル）の出走予定馬は実に２２頭。しかも確たる軸馬不在で大混戦の様相を呈している。そんな中、「独創」荒井＆「馼王」西谷はアルテミスＳ組に注目で見解一致。果たして軸馬によりふさわしいのは勝ち馬ココロノアイか、２着馬レッツゴードンキか。

荒井敏彦（東スポ）中山競馬場で先週、怪現象が起きたの知ってるか？

西谷哲生（大スポ）今開催からリニューアルした“馬のハナミチ”のことでしょ。函館競馬場のように開放感があってクリアな感じ？

荒井　違う！　なんと競馬場にサイン馬券があったんだ。

西谷　はあ！？

荒井　土曜はやけに黄色い服を着た人が多いなと思ってたんだよ。そしたらメーンのステイヤーズＳは（５）枠のデスペラードの勝利だろ。振り返れば１０Ｒも黄色枠が勝った。もっと早く気付いていれば…。

西谷　へえ～。ふなっしーは相当なパワーを持ってますね。今年もクリスマスイルミネーションの点灯式に来たんでしょ？　最近は乗馬も体験したとか。

荒井　そこまで競馬に傾倒したゆるキャラだったなんて…。

西谷　ファンも今や芸能人扱いだし、ゆるキャラ業界では“１強”ですからね。「紅白出場へラストスパート」かけてるらしいし。

荒井　今週の乙女バトルも１強なら予想が楽だったのにな。今年は２歳重賞すべてで１番人気が敗戦。こんな異常事態は記憶にないよ。

西谷　それでもひもとくカギはあります。過去の連対馬は前走でも連対している馬がほとんど。難解なレースほど終わってみれば人気通りの決着ってのはよくあるパターンですから。結果を残している馬から素直に勝負します。

荒井　そんなの候補はいっぱいいるじゃん。

西谷　◎ココロノアイのアルテミスＳは型破りな勝ちっぷり。出遅れた後に、道中はかかり通しで先行集団まで押し上げて、勝っちゃったんですからね。粗削りな内容でもレースで結果を出す。この大物感に引きつけられます。距離に不安を抱える馬が多い中、マイル重賞勝ちは大きなアドバンテージ。福島→新潟→東京と場所を替えながら結果を出し続けているんだから、今さら阪神へのコース替わりを心配する必要もないでしょう。

荒井　潜在能力の高さは認めるが、ゴール前の勢いは◎レッツゴードンキ（２着）の方が上だったろ。初めての輸送競馬に左回りと課題を多く抱えながらも、直線でスムーズに運べていれば突き抜けていた内容。オーバーシードされた冬場の阪神なら究極の上がりは求められないしな。本番はキッチリお返しするよ。

西谷　差し脚が鋭かったといえば、ダノングラシアスのファンタジーＳ２着も展開が向かなかっただけ。自身上がり３３秒３なら力負けではありません。血統面から距離が延びるのは問題ないし、牝馬らしからぬ馬格の持ち主で京都よりは阪神向き。１週前は坂路で格上馬相手に追走先着と好稽古を消化してムードもいいですよ。

荒井　コートシャルマンはりんどう賞でダノングラシアスの末脚を封じ込めた。半姉レッドオーヴァル（桜花賞２着）によく似た走り。坂のあるコースで瞬発力を生かす競馬が合うはずだよ。

西谷　大穴ならエフェクトじゃないですか。以前に比べてビッシリと調教が積めるようになっています。九州産馬で注目度はイマイチだけど、今年のメンバーなら押さえておきたい。

荒井　一番厄介なのは抽選組にも狙える馬が結構いることだよな。なかでもロカのデビュー戦はラスト３ハロンが１１秒８→１１秒０→１１秒０。この流れで３馬身突き抜けたんだから強いと言うしかない。祖母がディープインパクトを産んだウインドインハーヘア。ハービンジャー産駒らしからぬ軽い走りは天才のＤＮＡをしっかり受け継いでいる。

西谷　確かにこの馬が抽選を突破するか、しないかで、勢力図が変わってきそうですね。

荒井　いずれにせよ、近年の勝ち馬を考えれば来春のクラシックにつながるレースになることは間違いないだろ。