Cコースに替った先週の中山、古馬1勝クラスでさえ1.07.2秒の決着だったように、高速決着に対応できるのが必須となる中、4月からのスプリント戦で3連勝と勢いに乗ったサトノレーヴが初GⅠにリーチをかけている。
流れに乗り切ったからこその位置から手応え通りに抜け出す安定した取り口に磨きがかかったのが今夏。つまり、本格化を促したのが北海道の洋芝といった見方があるのは分かる。けれども、当舞台でも2戦2勝で、うち1回が野芝のみの3歳10月だったから、むしろ今回のコース替りは歓迎できるということ。加えて、直近で+16キロだったのは、ビッグタイトルに照準を合わせた深謀遠慮。
実際、直前の水曜こそ異例の坂路で4Fの入りが15.1秒のしまい重点だった反面、コース追いに限れば、1週前に一気に時計を詰めての5F63.3秒。ハードなメニューに耐えた上に、素晴らしいアクションを見せつけたのだ。ピークに達したとして良く、◎に関してはもう一択。
能力を削がれがちになる左回りを克服、セントウルSを制して駒を進めてきたのがトウシンマカオ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。