アメリカに遠征したソングラインを除けば、当カテゴリーでの最高クラスが顔を揃えた今年のマイルCS。その中でも抜けた存在として良いのがシュネルマイスター。
確かに、3歳時の輝かしい歩みに比べるとその秋以降はインパクトに欠けた。
が、何度もここで触れたように、トップフォームに戻せなかった昨季には目を瞑るべきだし、5歳を迎えてからは高いレベルをキープしている。
レースの綾に過ぎなかった安田記念がある上に、前哨戦の先月などは進路を確保するまでに時間を要して完全に脚を余したからだ。そこからここに臨むのは一昨年同様で、寸分の狂いがないのは1週前にとても追いつけないような態勢から先着にまで持ち込んだ美浦での最終調整に表れている。
また、直前が栗東というのも今春にシミュレーション済みなのに加え、当時より中身の濃い7F追い。持ち前の切れがマックスになる、直線がフラットな京都といった点でも死角は見当たらぬ。
シュネルマイスターが不覚を取った毎日王冠を制したのが3歳エルトンバローズ。
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柴田卓哉
SHIBATA TAKUYA
学生時代は船橋競馬場で誘導馬に騎乗。競馬専門紙『1馬』在籍時には、 「馬に乗れる&話せるトラックマン」として名を馳せる。 30年以上にも渡りトレセンに通い詰め、 現在も美浦スタンドでストップ・ウオッチを押し続ける。 馬の好不調を見抜く眼に、清水成駿も厚い信頼を寄せる調教の鬼。 また東西問わずトラックマン仲間たちとの交友関係も広く、トレセン内外の裏情報にも強い事情通。