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競馬コラム

樋野竜司:今週の政治騎手

2024年11月29日(金)更新

【坂井瑠星騎手】凱旋門賞の経験を糧に



先週行われた第44回ジャパンカップは、武豊騎手騎乗の1番人気ドウデュースが勝利しました。
これにより、ドウデュースは天皇賞・秋に続くGⅠ連勝を達成し、通算5度目のGⅠ制覇となりました。

レースは、前半1000mの通過タイムは62.2秒というスローペースで進み。道中最後方からの競馬となったドウデュースは、3コーナーから外を回って徐々に進出。直線では大外から鋭い末脚を繰り出し、全馬をまとめて差し切って勝利を収めました。
この勝利で、ドウデュースは秋の古馬三冠(天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念)に王手をかけ、テイエムオペラオーとゼンノロブロイ以来となる偉業達成に注目が集まります。次走の有馬記念での走りが楽しみです。

今回は惜しい2着となった坂井瑠星騎手とシンエンペラーに注目してみたいと思います。

スローになった大きな理由は、逃げ馬がいなかったことで、前で競馬する馬に有利な展開になることを見越して初めて逃げる競馬を試みました。
向正面ではビュイック騎手が騎乗したドゥレッツァにマクられる形となり先頭を譲ったのですが、それも想定内だったのか、馬がエキサイトすることなくそのまま好位のインに収まることが出来ました。
ドウデュースに次ぐ上がり2位の決め手を繰り出して2着(同着)に好走できたのは、道中じっくりと脚を溜めることができたからでしょう。

シンエンペラーはこの秋、凱旋門賞に挑戦したのですが結果は12着と振るいませんでした。
筆者の目には、坂井騎手が自分の得意戦法である逃げる競馬を狙っていたように見えたのですが、ムーア騎手に内からブロックされ逃げる戦法を封じられ、狙い通りの競馬ができなかったのが敗因のように見えました。
ここで果敢に逃げる競馬を選択したのは凱旋門賞の悔しさを晴らす意味もあったのかもしれません。馬も欧州のタフな競馬を経験したからなのか、ゴール直前の全馬死力を尽くした場面でドウデュースを差し返すような脚を見せていました。

凱旋門賞挑戦で人馬ともに成長したのは間違いないのではないでしょうか。

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樋野竜司

HINO RYUJI

1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。

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