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競馬コラム

馬場トレンドジャッジ

2014年10月24日(金)更新

今週の馬場傾向【芝の二重構造に要注意】


【東京芝】


■「速く」かつ「軟らかい」芝、穴なら差し馬


 3週目のAコース。東京は今週までAコースで来週からBコースになる。

 夏の養生期間を経て、リフレッシュされた状態で迎える秋のしょっぱな開催の3週目である。3週目といっても1週目が3日間連続開催だったので、開催日数でいうと6~7日目になる。

 この時期の芝を見る上で気をつけなければならないのが、どの場であっても芝はオーバーシードで、洋芝と野芝の二重構造になっているということ。そのうち洋芝はこれからの時期に元気になる芝なので鮮やかな緑色をしているが、野芝は半分くらい紅葉して葉茎の部分が白っぽくなっている。洋芝は立つ芝であり、野芝は匍匐する芝なので、カメラ等に映っているのはすべて上を覆った洋芝である。ところが洋芝は9月半ばに種をまいて発芽してからまだ1カ月少々しかたっていないので、春の洋芝のようにがっちり根付いていない。そのため馬が上を走ると簡単に引き千切られてしまう。前述したように今の時期以降の野芝は白っぽい色なので、洋芝が薄くなって野芝がむき出しになると、テレビモニターなどで見るとその部分には芝がないように見える。だがこれは洋芝がなくなっているだけで、野芝はほとんど無傷に近い状態で残っていることが多い。たとえ洋芝がなくなっても、野芝の根が残っている状態なら、馬の走りやすさや速さには影響しない。

 JRA・HPの馬場情報欄を見ると「向正面から3~4コーナー・正面直線にかけて、内柵沿いに少々傷みが出始めましたが、全体的に大きな傷みは無く概ね良好な状態です」と書いてある。たしかにパトロールビデオ等で見ると該当部分の内側の芝が薄くなっているように見えるが、まさしくこれは前述したように、もともとそれほど芝の速さには大して貢献しない洋芝が薄くなっただけで、芝の強度自体は内外ほとんど変わらず、レースへの影響はまったくないと考えていい。

 1週目に台風19号とのニアミスがあったが、大雨になる前に3日目の開催を終えた。3日目の最終レースだけ稍重になったが、それ以外は良の競馬だった。2週目(先週)は月曜日の75ミリの雨、および週日にも5ミリ前後ずつ降り続いた影響で多少含水のある良馬場だった。今週は水曜日に18.5ミリ、木曜日に4.5ミリ降った。それまでは洗濯物も乾かないような天気だったが、金曜日になるとすっかり晴れて気温も上がり、正午時点で芝は良。週末も晴れる予報である。

 この2週の芝では1週目のほうが乾いていて、初日には約1秒速かった。先週は多少含水があり土曜日は0.4秒前後速く、日曜日は0.2秒前後速かった。今週は木曜日まで雨で金曜から晴れたが、金曜日は気温も上がったので土曜日の芝は先週並の含水で、日曜日の芝はさらに乾くという考え方で、土曜日が0.4秒前後速く、日曜日になると0.6秒前後速くなると予想する。

 今の東京は基本的に「速くて前が止まらない」芝ではあるものの、「速く」かつ「軟らかい」ため、スピードに任せていくと微妙にオーバーペースになりやすい。強い馬なら先行残りもあるが、穴で先行馬は狙いづらい。穴なら差し馬のほうがいい。今週も芝の状態が引き続きよいのでこの傾向は続くはず。差し有利、やや内有利。




【東京ダート】


■秋のスタンダードなダート。先行差し互角、内外互角


 金曜日正午時点のダートの馬場状態は先週も今週も稍重。先週は土曜の1レースから良になっていたが、今週は降り納めが木曜日の昼だったので、先週よりも金曜時点での含水量は多めだったかもしれない。だが気温も上がっているし、おそらく土曜は朝から良になると思う。土曜日の午前中はやや含水のある良で、昼にかけて乾いていき、日曜日のダートはからからに近くなるはず。

 先週は土曜日が0.6秒前後速く、日曜日は0.4秒前後速かった。今週もほぼそれと同様か、多少遅めになるはず。脚質傾向も先週同様で先行差し互角、内外互角。




【京都芝】


■芝の状態上々で人気馬が強い。内有利、先行差し互角


 3週めのAコース。京都は今週含めてもう4週使ってからBコースになる。

 東京同様に京都も1週目に台風19号とのニアミスがあったが、月曜日の競馬を早々と諦めて火曜日に順延したことが正解だった。結局台風19号の雨は13日(競馬を休んだ月曜日)に52.5ミリ降っただけで、土日も、火曜日も雨は降らなかったので、あれだけの台風だったにもかかわらず一度も雨の中で競馬をせずに済んだ。その月曜日以来雨が降らなかったので先週も良の競馬だった。今週のJRA・HPの馬場情報に「大きな傷みはなく、全体的に良好な状態です」とあるのは、そのまま真に受けていい。

 今週は月曜日に4ミリ、水曜日に3ミリ降ったが、これは散水代わりにちょうどいい程度の雨量。週の前半は少し曇りがちだったが、木曜日からずっと晴れ続いているし、土日も晴れるという予報なので、今週は先週よりも速くなって不思議ではない。

 先週は土曜日が0.4秒前後速く、日曜日が0.7秒前後速かった。今週はそれに0.2秒ずつ足して、土曜日が0.6秒前後速く、日曜日が0.8秒前後速くなると考える。

 1週目は「速くなりすぎて逆に前崩れが頻発」したが、先週は先行差し互角、というより脚質に関係なく人気馬が強かった。人気馬が先行馬ならレースのペースは若干速くなるし、人気馬が差し馬なら若干遅くなるものだが、それを克服しなければならないのが人気馬の宿命。その際に芝がいいことが人気馬に微妙に味方するようだ。また芝が軟らかいセッティングになっているのは東京だけの話ではなく全国的な傾向である上、ずっと軟らかかった東京に比べて京都は一昨年あたりからそうなっているので、その変化が通常なら先行有利の京都のコースを若干なりとも差し有利にしている面もあるかもしれない。先行差し互角。内有利。




【京都ダート】


■乾いたダートで先行差し互角、やや外有利


 先週は土日ともほぼ乾いた良のダートで、土曜日が0.9秒速く、日曜日は0.6秒速かった。乾いた状態につきもう少し遅くなるかと思ったが、予想外に速かった。やはり今の砂は1~2年前と比べると少し速い(といってもそのコースの平均タイムに比べて速いと言っているので、所詮ダートなのでそんなに速くないことは言うまでもないが)。

 先週は月曜日に52.5ミリ降って、それから晴れたが、今週は月曜日に4ミリ、火曜日に3ミリ降った。先週と今週のどっちのほうが乾いているかは難しいが、いずれにせよ良で、日曜日には相当乾くはず。土曜日が0.5秒前後速く、日曜日が0.3秒前後速い程度か。




【福島芝】


■差し馬が1頭絡む決着が多い。先行差し互角。内外互角


 2週めのAコース。福島は今週までAコースで、来週はBコースになる。

 先週の福島は月曜日に20.5ミリ、火曜日に52ミリ、木曜日に3.5ミリ、金曜日の朝にも1.5ミリ降り、金曜日正午の時点で馬場状態や稍重。土日は晴れたものの、パンパンの良馬場というほど速くはないだろうと考えたが、さすがに開幕週だけあって速く、土曜日が1.4秒前後速く、日曜日が1秒前後速かった。要するに昨年の3回福島の開幕週とほぼ同じくらい速かった。

 今週は火曜日に1.5ミリ、水曜日に14.5ミリ降った。木曜日は曇ったが金曜日は晴れ。週末も晴れが続く予報だ。芝の含水としては先週とほぼ同じか、それより多少少ない程度だろう。であればやはり1秒前後速い芝と考えるべきだろう。直線が短い上に「前が止まらない芝」のはずだが、馬券に1頭人気薄の差し馬が絡んで高配当決着するレースが多い。先行差し互角。内外互角。




【福島ダート】


■最近のJRAダートの中では時計がかかる方。先行有利、やや外有利


 先週は月曜日に20.5ミリ、火曜日に52ミリ降った。しかも木曜日も3.5ミリ、金曜日の朝にも1.5ミリ降り、金曜日正午の時点で稍重。土曜日の競馬開始までには良になったものの、土曜日は0.5秒前後速く、日曜日はタイム差なしだった。最近のJRAのダートの中では福島のダートがいちばん時計がかかるかもしれない。

 今週は火曜日に1.5ミリ、水曜日に14.5ミリ降った。木曜日は曇ったが金曜日は晴れ。週末も晴れが続く予報で、金曜日正午の時点では先週と同じく稍重。そこで先週同様の時計になると予想する。先行有利、やや外有利。



プロフィール
城崎哲

1959年栃木県生まれ。競馬雑誌編集者を経て、フリーランスのライターに。 『カリスマ装蹄師 西内荘の競馬技術』により2007年JRA賞馬事文化賞受賞。 まるで学者のように調査対象を多角的に突き詰め、独自の視点から競馬を追及するのが持ち味で、コース予想の分野を切り開いた。 他に『コースの鬼!2nd Editon』、『ハンデキャッパーの方法』など、競馬に関する著作多数。