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競馬コラム

今週の政治騎手

2018年02月08日(木)更新

【M.デムーロ騎手】仕掛けのタイミング!?

 先週日曜の京都はスローの逃げ切り勝ちが多かった印象です。9Rと12Rで組まれていた芝1200mの前半3ハロンの通過タイムをみてみると、35秒1と36秒0で、前残りになるのも頷けるスローな展開でした。

 とはいえ、当日は向こう正面で向かい風が吹いていたので、字面のラップほどペースが遅かったわけではないですし。ジョッキーも風向きを考慮してペースを作っていたのかもしれません。

 そう考えて、メインのきさらぎ賞を見てみると、ジョッキーの駆け引きが非常に興味深いものでした。このレースも結果だけをみれば古川吉騎手の騎乗したサトノフェイバーの逃げ切り勝ち。しかし、前半千メートルの通過タイムの61秒3は一見するとスローですが、風向きを考慮するとハイペースだったとは言わないまでも平均ラップといっていいと思うからです。

 それ以上に注目したいのは、デムーロ騎手の向こう正面での仕掛けです。普通は、後方からマクって一気にポジションを上げるのはスローな流れにしびれを切らせて動くというケースがほとんどだと思うのですが、前述の通りでそこまでペースが遅かったわけでもないし、ハロンごとのラップを見ると以下の通り。

12秒8→11秒9→12秒1→12秒5→12秒0→12秒1→12秒2→11秒5→11秒7
 
 一番ラップの緩んだ「12秒5」の地点で動いているのですが、それでもそんなに遅いわけではないし、向かい風の影響を考えると見た目以上の負荷がかかると思うのです。

 そんな強気な仕掛けで勝ち馬に迫ったグローリーヴェイズが強いのか、楽ではないペースで押し切ったサトノフェイバーが強いのか、次走以降の走りが楽しみになりました。


プロフィール
樋野竜司

1973年生まれ。「競馬最強の法則」02年11月号巻頭特集「TVパドック馬券術」でデビュー。
斬新な馬券術を次々に発表している人気競馬ライター。いち早く騎手の「政治力」に着目し、馬券術にまで洗練させた話題作「政治騎手(㏍ベストセラーズ刊)」で競馬サークルに衝撃を与えている。